掲載日 : [21-01-28] 照会数 : 13185
新大久保駅事故から20年…韓日の懸け橋を夢見た李秀賢さん追悼式開催
[ 追悼辞を述べる呂健二民団中央本部団長 ]
東京・JR新大久保駅でホームから転落した男性を救おうとして亡くなった釜山出身の韓国人留学生、李秀賢さん(当時26歳)を追悼する行事が26日、新大久保で行われた。
事故が起きたのは2001年1月26日、酒に酔ってホームから転落した男性を助けるため李さんと関根史郎さん(当時47)が線路に降りたが、3人とも電車にはねられ死亡した。今年20年を迎える。
この日、新大久保の新宿韓国商人連合会(金奎煥会長)が主催した追悼式は新型コロナウイルス感染拡大の影響で規模を縮小し、出席者を制限して開催された。韓国大使館の金安那総領事や呂健二民団中央団長、李壽源民団東京団長、新大久保商店街振興組合の伊藤節子理事長、赤門会日本語学校の朴時賛理事長、新宿区役所の関係者などおよそ80人が参列した。
今月22日に赴任した姜昌一駐日大使はビデオメッセージを通じて「李さんの犠牲が韓日友好協力関係に大きな響きとなった。20年過ぎた今もたくさんの人々が様々な形で韓日間の懸け橋になった故人の生き方を覚え、偲んでいる」と述べた。
続いて追悼辞を述べた呂健二民団中央団長は「韓日関係が最悪の状況となっている今、20年前の故人の取られた行動が今こそ高く評価されるべきだ。崇高な犠牲を無駄にしないように、次世代に継承していこう」と強調した。
新型コロナウイルスの影響で出席できなかった李さんの母・辛潤賛さんは、ビデオメッセージで「毎年追悼行事を開催してきた関係者の方々に感謝を伝えます。国境を越えた大きい人間愛を実現しようとした息子の夢をつないでいきたい。今後も応援してほしい」と呼び掛けた。