団長立候補者
任泰洙(59)現中央本部副団長
「人・モノ・カネ・情報」をフル活用
「温故知新」の精神で新しい道を切り開く
親愛なる中央委員及び代議員、そして選挙人の皆様!
在日同胞の生活安定のために昼夜尽力されている皆様に感謝と敬意を表します。皆様から寄せられたご期待に応えるためにこのたび中央団長に立候補した任泰洙です。
今年創団75周年を迎える民団は、これまで常に在日同胞と苦楽をともにしてきました。このかけがえのない民族財産を今後も発展させていくのが私たち在日同胞の総意です。
しかし今、在日同胞数の減少と価値観の多様化が「民団離れ」を引き起こしています。在日同胞を排除しようとするヘイトスピーチによって民族主体性が揺さぶられる一方、本国との一体感が薄れる状況下、韓日関係が戦後最悪だと言われています。
にもかかわらず、ここ3年間、本国政府への働きかけは充分ではありませんでした。そこに追い打ちをかけたのがコロナウイルスです。まさにアウエーに立たされているような難局ですが、嵐が過ぎ去るのを待つだけの受け身の姿勢ではこの事態を克服することはできません。そのような認識に立った上で、皆様に訴えます。
私は北海道韓国青年商工会専務理事を皮切りに、民団北海道本部団長、さらに中央本部副団長の重責を担った一人として、在日の生活者団体である民団に対して「口先だけで何も主体的に動かない」という昨今の非難を到底座視することができません。一刻も早く不評と軽視にピリオドを打ち民団に誇りと威厳を取り戻し、在日同胞の苦悩を解消するとともに組織の健全化を図りたい、それが立候補に至った強い思いです。
私にはピンチをチャンスに変える柔軟な発想と50代という若さ、フットワークの軽さがあります。一緒に活動する世代や性別、国籍を越えた仲間がいます。私は子どもからお年寄りが地域で安心して暮らす街づくりを柱にした大規模な宅地開発に携わってきました。高齢者福祉施設や特別養護施設を12カ所運営し、社会的弱者に寄り添ってきました。これらの事業を通して培ってきた多くの人脈、特に、韓日の様々な問題に精通した人的ネットワークは私の宝物と言っても過言ではありません。
このような総合力を活用すれば、在日の若い世代を引き付けるだけでなく、外国籍市民の先駆者として、多民族化する日本に友好・共生のメッセージを発信することができます。在日同胞の人権と韓民族のプライドを守り、安定した日常生活を提供する民団本来の使命を果たすことができます。
私が団長に当選した暁には、次世代に韓国の言葉や文化を継承する継続事業のほかに次の公約を実現します。
①財政問題の対処。
北海道本部団長を経験した立場から地方本部の状況は理解できます。団費収入が減少し厳しい財政状況にある地方本部に対して、割当金を軽減することを約束します。
また、ここ3年間で急激に悪化し、窮地に陥っている中央本部の財政を立て直します。政府支援金についても、民団が有効活用できるよう改善を図ります。
②多彩な人材活用
日本国籍同胞、新規定住者などを大胆に受け入れ、様々なタイプの同胞の知恵と多様性を活用する懐の深い民団へと生まれ変わります。女性や商工人、新規定住者から多彩な人材を副団長に積極登用します。
③本国との一体感
在日同胞はこれまで本国に多大な貢献を果たしてきましたが、国民にはほとんど知られていません。在外国民である在日の歴史が教科書に反映されるよう努力します。
「漢江の奇跡」と言われる経済発展への下支え、韓国戦争で存亡の危機に瀕した祖国を救うために立ち上がった在日学徒義勇軍、ソウル五輪成功とIMF危機回避など、在日同胞の思いを結集した貢献を歴史に刻みます。
④韓日関係の改善
韓日の有識者による諮問委員会を構成し、関係改善の先頭に立ちます。本国に対しては、率直な意見交換ができるよう政府との関係を緊密にします。日本に対しては、日韓親善協会や日韓議員連盟との関係強化を図り、韓流という文化を拡散しながら市民レベルの相互理解と良好な雰囲気醸成に努力します。
⑤中央会館の再生
地方本部に負担をかけることなく、収益事業で経費捻出をする方向で中央会館の立替問題を解決します。2011年に起きた東日本大震災で中央会館の老朽化問題が判明し、耐震を視野に入れた建物改修事案に至急取り組みます。
以上のような「人・モノ・カネ・情報」をフル活用した活動を実現するためには、皆様の深いご理解と温かいご声援が必要です。旧態依然のスタイルで民団を先細りさせるのではなく、「温故知新」の精神で新しい道を切り開く私、任泰洙を団長に選出していただきますよう、心よりお願い申し上げます。
■主要組織経歴
92~97年 北海道韓国青年商工会専務理事。
08~11年 民団北海道地方本部組織部長。
11~16年 民団北海道地方本部団長。
16年~現在 民団北海道地方本部常任顧問。
15年~現在 民団中央本部副団長。