掲載日 : [21-02-12] 照会数 : 11485
歴代主将らと「センバツ応援団」結成…創部5年目の主将 李良剛さん
[ 京都府大会で宣誓する李良剛さん(2003年夏) ]
「夢の舞台」にようやく立つことができました。野球部OB、創部5年目の主将として心から嬉しく思っています。
まずは〝1勝〟、そして1勝でも多く、勝ち進んでいくことを願っております。
創部5年目の2003年夏の京都府大会では初のベスト8入りを果たし、開会式で外国籍の主将による韓国語と日本語の2カ国語での選手宣誓を実行した。85年の高校野球の歴史上初めての出来事で、メディアに大きく取り上げられた。
宣誓文は韓国語と日本語で「魂、感謝、感動」、韓国語で「オル、カムサ、カムドン」とメッセージを送った。さらに「国境、人種、争いを超えて一つになる高校野球の感動をここ京都から伝えていきましょう」と発信した。
当時は03年米国ブッシュ大統領任期中、イラク戦争真っただ中。高校野球を通じて「感動という喜びは国境、人種、争いを超える」という世界平和のメッセージを強く伝えたかった。また、それをきっかけに韓国と日本の両国の関係が良くなることも望んでいた。
最近、野球部が強くなっている理由は「小牧憲継現監督が08年に野球部に来てから、一人ひとりの強みを生かした指導がうまくいっているということ。もう一つは、プロ野球選手を輩出して、優秀な選手が集まりやすくなっている」こと。同校のプロ1号は韓国からの留学生で、08年ドラフト4位の申成絃。曽根海成(広島)や上野響平(日本ハム)も同校出身。20年のドラフトでは早真之介がソフトバンク、釣寿生がオリックスへ入団した。野球部創部当時は〝初心者集団〟だったのが嘘のような歴史。
野球部OBが原点に立ち返るコミュニティーがあると良い。私が発起人としてこれまでの22年の各年代の主将でLINE Groupを作成し、縦横密に連絡を連携できるようにした。これからセンバツの応援団を結成し、野球部OBで大いに応援するつもりです。(寄稿)