掲載日 : [21-01-16] 照会数 : 15817
韓日民間交流さらに…各地新年会で意思統一
[ 新年のあいさつを行う朴茂安団長ら(愛知) ]
[ 600人の来場でにぎわった大阪本部の新年会で鏡開き ]
[ 韓国教育財団からの奨学金を授与(茨城) ]
民団を中心とする新年会が各地で始まった。年末の韓日首脳会談開催で両国の関係性に明るい兆しが見え始めたものの、まだ予断は許さない。各地方本部団長は引き続き民間レベルで韓日友好を牽引していく決意を明らかにした。
神奈川は成人式も同時に
神奈川(李順載団長、11日=横浜市内のホテル) 李団長は豊かな地域社会の創造を目指して「地域社会への参与、そして在日同胞社会の発展、韓日両国関係・南北関係の改善をしてく努力を」訴えた。駐横浜総領事館の関係者からは第21代国会議員選挙への参加呼びかけがあった。
自民、公明、立憲民主、社会民主、共産の各国会議員、県議、市議も多数参席。成人式も同時開催された。
千葉(高炳佑団長、11日=千葉市内のホテル) 森英介衆議院議員(自民党、県日韓親善協会会長)や小西洋之参議院議員(無所属)をはじめ県議、市議も多数参席。民団中央本部から呂健二団長と金豊成・金春植両監察委員が出迎えた。会場は約200人でにぎわった。
高団長は「韓日友好へ、民間の私たちこそが力を合わせていかなければならない」と呼びかけた。 成人式(青年会千葉本部主管)も同時開催。新成人に民団と横浜幸銀信用組合、県商工協同組合からクオカードなどの記念品が贈られた。
栃木(崔龍治団長、11日=宇都宮市内のホテル) 成人式を兼ねての開催。崔団長は「地元住民との間で身近なイベントを企画して民間レベルの韓日関係を推し進めていきたい」とあいさつ。新成人には各分野での活躍に期待した。
県から福田富一知事、立憲民主党の福田昭夫衆議院議員をはじめ県議、市議も多数参席した。
韓国国会議員選挙の在外投票参加を
茨城(金桂一団長、11日=同本部) 金団長は「韓日関係がよくなるよう民間交流をさらに増やしていきたい」と意気込みを語った。また、第21代国会議員選挙への参加も呼びかけた。来賓の藤田幸久立憲民主党前衆議院議員も日韓関係改善への期待を述べた。
埼玉(田虓玔団長、11日=同本部) 田団長は新年の抱負で、残り2年の任期中に「財政基盤確立への方向性を打ち出したい」と述べた。併せて次世代育成にも意欲を示した。席上、田団長が昨年12月の国家有功同胞褒章伝授式で国民勲章冬柏章を受章した景民杓常任顧問の栄誉を称え、記念品を贈った。
立憲民主党からくまがい裕人参議院議員、県議会公明党から蒲生徳明議員らが参席した。
西東京(全實団長、12日=同本部) 全団長は昨年末の韓日首脳会談を歓迎。「対話しながら良い関係を築いていって」と期待を寄せた。立憲民主党から末松義規衆議院議員と大河原まさこ衆議院議員、西東京日韓協や立川南口すずらん通り商店街振興組合の関係者など110人が参席した。
新潟(鄭和仁団長、12日=新潟市内のホテル) 鄭団長は「韓日は長い歴史で見れば友好のほうがはるかに長い。互いの歴史観を尊重し、友好の橋を強固にさせよう」と民間交流の継続を呼びかけた。
鄭美愛駐新潟総領事も「新潟では韓日関係の悪化を感じさせないほど民間交流が根付いている。希望をもって新年を迎えた」とし、新潟県日韓親善協会の片桐奈保美会長は「韓国は最も近い隣人。過去の歴史を乗り越え関係改善に尽くそう」と強調した。
岩手(申百=団長、10日=岩手郡雫石町のホテル) 申団長は「民団は長年にわたり韓日親善友好関係の懸け橋としての役割を担ってきた。新年も友好団体と連携しながら地域社会で草の根交流会を推進していく」と決意を述べた。
来賓として県日韓親善協会の橋本良隆専務理事、日韓親善県議会議員連盟の工藤大輔顧問らが参席。朴容民駐仙台総領事からは第21代国会議員在外選挙についての説明があった。新年会に出席した子どもたち6人には申団長からお年玉と図書券が手渡された。
愛知県知事が韓国語で祝辞
愛知(朴茂安団長、11日=名古屋市内のホテル) 愛知韓国商工会議所(李東旭会長)、愛知県韓国人経友会(河隆實会長)との3団体合同。関係者ら350人が参加した。席上、新成人の門出も祝った。
朴団長が「日本の皆さんとの友好親善の輪をより大きく広げていこう」とあいさつ。併せて韓日両国間の1日も早い関係回復を祈念した。大村秀章愛知県知事は「さらなる交流を進め、友好の絆を強化していく」と流暢な韓国語であいさつした。
会場には神田憲次衆議院議員(自由民主党)や白眞勲参議院議員(立憲民主党)、愛知県議、名古屋市議、瀬戸市議、尾張旭市議らも多数駆けつけた。韓国側からは朴先哲駐名古屋総領事はじめ梁東一民団中央本部監察委員長、朴義淳一社韓商連会長らが参席した。
三重(殷慶基団長、12日=四日市のホテル) 殷団長が韓日関係増進への決意を述べた。来賓として岡田克也衆議院議員(立憲民主党・無所属フォーラム)、三谷哲央県議(新政みえ)、県日韓協の山口久彦会長らが参席した。
大阪は600人でにぎわう
大阪(呉龍浩団長、11日=同本部)会場は600人でにぎわった。呉団長は「2020年はチャレンジする年。長年の懸案であった保育園の開園を目指す。また生野コリアタウンに公衆トイレを設置することで新しい街づくりを索引していく。新たな韓日関係の構築に向けて最大限の努力をしよう」と呼びかけた。
日本側来賓を代表、自民党の中山泰秀衆議院議員が「日韓関係が良くなるよう尽力していく」とあいさつ。公明党の国重徹衆議院議員も「日韓友好の春がくることを願っている」と期待を込めた。
このほか、辻元清美・衆議院議員(立憲民主党)、今井豊幹事長(大阪維新の会)、清水ただし・衆議院議員(日本共産党)、白眞勲・参議院議員(立憲民主党)、大阪府議、市議らが多数参席した。
韓国側からは尹昊重国会議員(共に民主党、韓日議員連盟社会文化委員長)が「韓日関係について大統領も積極的に努力しており、皆さんが誇らしい祖国であると思えるよう尽力を惜しまない」と述べた。駐大阪総領事館の呉泰奎総領事が19年度の民主平統議長表彰の2人と総領事表彰の7人に記念品を贈った。
京都(金政弘団長、10日=京都市内のホテル) 金団長は「これからも子ども食堂やお年寄りサービスなどヴィレッジプロジェクトを婦人会や韓商と協力してオール民団として具現していきたい」と抱負を述べた。
山内修一京都府副知事は「今年は東京オリンピックの開催年。スポーツを通じての両国の更なる親善交流を願う」と期待を寄せ、自民党の二之湯智参議院議員も「在日と日本の文化や共生など、日韓親善に力を尽くしていこう」と呼びかけた。
これに対して駐大阪総領事館の呉泰奎総領事が「民間レベルでの友好と協力はしっかりと行われるべきだ」とエールを送った。席上、組織功労者として婦人会南支部と同左京支部の顧問2人に総領事表彰が贈られた。
奈良(李勲団長、12日=奈良市内のホテル) 李団長は「組織活性化と次世代育成に力を注ぎ、地域社会への貢献、韓日両国の親善に努力する」とあいさつ。熊野正士参議院議員(公明党)は「日韓関係が厳しい時こそ人と人との交流、つながりが大事。民間交流を後押ししていく」と述べた。
席上、駐大阪総領事館の丁南洙領事が呉泰奎総領事にかわって組織功労者3人を表彰した。
岡山(金成植団長、11日=岡山市内のホテル) 日韓親善協会と合同で開催。民団と日本側合わせて約160人が参席。来賓として衆議院議員の山下たかし、逢沢一郎、津村啓介、柚木道義、高井たかし、大森雅夫岡山市長、武久顕也瀬戸内市長、朴起準駐神戸総領事らが参席。新成人の祝賀会も兼ね、鄭スミレさんが答辞を述べた。
鳥取(黄龍也団長、4日=同本部) 来賓として駐神戸総領事館の李泳徹副領事、野川聡鳥取県副知事、深澤義彦鳥取市長らのほか県議、市議も多数参席した。黄団長は昨年の韓日草の根交流活動の実績を誇示し、さらなる継続を誓った。野川副知事からも在日の境遇や背景を踏まえたうえでの応援メッセージがあり、役員を「民団の仲間たちとはこのような民族、国籍を超えたよき理解者なのではないか」と感激させた。
沖縄(金仁洙団長、9日=同本部) 同本部は今年、創団50周年を迎える。金団長は記念事業成功への協力を呼び掛けた。
(2020.01.15 民団新聞)