掲載日 : [20-11-11] 照会数 : 10803
コロナ禍 団員情報把握…広島本部が家庭訪問
[ 家庭訪問する呂健二中央本部団長(左から2人目)と李英俊広島本部団長(右端)、金鍾杰福山支部支団長(右から2人目)ら ]
[ 家庭訪問出発を前に活動者が気勢をあげる(7日、民団広島本部会館前で) ]
[ 活動者によるミーティング ]
【広島】民団広島本部(李英俊団長)は7日から、「ネットワークを作ろう!広島本部家庭訪問活動」を実施している。今年はコロナ禍の中で各地方とも行事が中止または延期となり、団員との接点が薄れようとしている。広島本部ではコロナ禍の非常事態によって影響を受けた団員と同胞たちの把握を図るとともに、慰労と激励も兼ねて団員と顔を合わせることを目的とし、約350世帯を訪問した。
豪雨経験生かし絆深める
同本部管下には9支部が存在しているものの、活動が低迷状態も少なくない。そんな中、2年前の西日本豪雨で多くの団員の自宅や事業所に被害が出たことで、団員の安否確認と救援活動のため、同本部と各支部をはじめ近隣の地方や中央からも支援活動を展開した。
このときの救援活動がひとつのカンフル剤になり、コロナ禍の中、団員の安否確認とともに慰労と激励に努め、各家庭にはマスク、消毒液のほか、民団オリジナルのエコバッグなどを配布した。
7日から11日までの5日間、李団長や権俊五監察委員長をはじめとする民団本部と婦人会、商工会の役員と各支部の支団長や事務部長らに、中央本部からも呂健二団長、徐元喆事務総長、李清鍵組織局長をはじめ8人が加勢し、総勢約40人で団員宅を訪問した。
家庭訪問前の活動者によるミーティングで李団長は「2年前の豪雨の時にも皆さんの協力で団員との絆を確かめ合えた。団員さんと顔を合わせ、生の声を聞き、広島民団活性化のスタート台にしよう」と呼びかけた。
訪問地区を日替わりで支部を選定し、現地の支部幹部が準備した車両で合流する方式を執った。活動者は民団オリジナルのジャンパーを着て一組3~4人で5~7チームに分かれて「出陣」した。
各家庭には民団の活動と歴史などを紹介したパンフレットとエコバッグにマスク、消毒ジェルのほか、韓国のりなどを配布した。
各チーム一日平均、20世帯をメドに訪問計画を立てたが、コロナ禍の影響もあり、6割以上で面談が実現した。
団員との接点を拡大するため、①団員情報の更新②分家した子弟の居住地把握③災害時の緊急連絡先となる携帯番号の把握④民団への要望や意見の聴取‐などが大きな目的だった。
面談した団員には高齢者が多かったが、「民団の行事はご無沙汰してるが、支団長や事務員さんと顔あわせができたので、これからも行事などの連絡を待っている」、「元気な頃は頻繁に参加していたが、今は身体がね。でもあのころは楽しかったね」と懐かしがる同胞も多くみられ、分家していった子弟たちの現状や携帯番号も快く教えてくれた。
一方で、一時療養のため入院していたという安芸支部管内では、「家に戻ったら、いつからか民団新聞が届かなくなった。韓国のことや民団のことなど、大切な情報なので、ぜひ送ってほしい。団費も払いたい」とリクエストする団員もいた。
また、管下最大の支部でもある東支部は支団長の辞任で事実上、本部の直轄状態にあるが、管内居住の団員からは、一日も早い支部再建を求める声も聞かれた。
家庭訪問活動を初めて経験するという活動者も多かったが、「民団から来たと聞いて、同胞との対話を待ちわびていた団員もいた。これからさらに同胞と顔を合わせていき、絆を深めていきたい」と意欲を見せた。