掲載日 : [20-12-11] 照会数 : 11553
大使館で2020年度、国家有功同胞褒賞伝授式
[ 「木蓮章」を受けた呉永錫氏(中央) ]
[ 「石榴章」を受けた故呉賛益氏の子息と南官杓大使 ]
[ 呉奎泰総領事(左から4人目)と一緒に並ぶ受章者と民団関係者 ]
呉永錫氏に「木蓮章」
第14回「世界韓人の日」を記念した2020年度、国家有功同胞褒賞伝授式が8日、東京・港区の韓国大使館で開かれ、国民勲章「木蓮章」を受けた新宿韓人商人連合会の名誉会長、呉永錫氏に南官杓大使から勲章と賞状が贈られた。
呉氏は民団東京・新宿支部の支団長を皮切りに東京本部副団長などの要職を歴任し現在は民団東京本部の議長。
一方で、2014年にヘイトスピーチデモで死活問題にまで切迫した東京・新大久保のコリアンタウンの現状を打開するため、飲食店や商店を営む韓国人事業主や店主らによる「新宿韓国商人連合会」を起ち上げで協力と共同対処を展開した。
南大使は「この勲章は大韓民国と国民たちの敬意と感謝の気持ちの現れだ」と称えた。
呂健二民団中央団長も「この受章はゴールでなく、これからも韓日民間交流に尽力してほしいという意味」と激励、来賓として参席した鳩山由紀夫元首相も「新大久保コリアンタウンには妻と一緒に度々訪れ、美味しい韓国料理を楽しんでいる。韓流と共生の街へ発展させるため先頭になって尽くしてきたことに敬意を表する」と祝辞を述べた。
これに応えて、呉氏は「この勲章は新宿韓人商人連合会のメンバー全員と民団新宿支部に贈られたものと思う。これからもみんなが一体となって地域社会における韓日友好親善を深めていきたい」と新たな決意を示した。
故呉賛益氏に「石榴章」
同日、この前には10月に逝去した故呉賛益氏の「石榴章」伝授式が行われ、子息の呉陽新氏、呉哲新氏が出席し、南大使から授与された。
呉氏は、東京韓商の会長、名誉会長、民団東京本部の財政委員長、執行委員、顧問を歴任し在日社会に大きく貢献したほか、在外済州道民会総聯合会会長、関東済州道民協会会長、済州道・世界7大景観選定日本地域推進委員長等も務めた。
日本地域社会にも貢献し2017年に日本国政府より「紺綬褒章」を受けた。
このほか、今年度の政府褒章は以下の通り。
◆国民勲章「牡丹章」
王清一(民団京都本部常任顧問)
◆国民褒賞
車寿鎔(民団山形本部常任顧問)
◆国務総理表彰
鄭淳英(民団静岡本部顧問)
鄭優一(民団岡山本部副団長)
駐大阪総領事館でも2人と1団体に伝授
駐大阪総領事館(呉泰奎総領事)は4日、大阪市内のホテルで2人と1団体に有功勲・褒章を伝授した。
王清一氏(民団京都本部常任顧問)は牡丹章を受章。民団京都本部と京都韓国学校(現京都国際学園)で40年間、民族教育振興に尽くしてきた。2018年12月には京都市内に「王藝際美術館」を開館し、韓・日の芸術家に作品展示スペースを提供。韓国東国大学校には日本学研究所を設立した。
冬栢章の呉光現氏(聖公会生野センター総主事)は、民族教育を通じた青少年のアイデンティティー確立に貢献してきたことが認められた。また、済州4・3事件に関する活動などは「同胞社会の和合と歴史認識の鼓吹に繋がった」と評価を受けた。このほか、特定非営利活動法人コリアNGOセンター(大阪市生野区)が大統領表彰を受けた。
呉奎泰総領事は「日本地域同胞受章者5人のうち2人、大統領表彰5団体のうち1団体が大阪総領事館管内であったことを誇らしく思う」と述べた。民団近畿地方協議会の呉龍浩会長(民団大阪本部団長)も「同胞社会に貢献している個人・団体が近畿に多くいることを心強く思う」とコメントした。
この後、立命館大学の森類臣客員准教授が「韓日関係と言論報道」をテーマに講演した。