掲載日 : [20-10-26] 照会数 : 13923
地域密着型韓日交流、コロナ禍でも絶やさず
[ 正使役の金団長(左)と京都所司代役の椋田会長が国書を交換 ]
[ 京都の日韓親善協会をはじめ日韓親善京都府議連と京都市議らの関係者らが参席した ]
[ 結成10年を迎えた婦人会京都本部コーラス部の合唱 ]
新型コロナウイルスの関係で民団の各種イベントや行事が中止または延期が続いている中、民団創団記念日の10月3日に合わせた「10月のマダン」が各地方で開催された。民団中央ではこの間、各級組織に対し団員と同胞の健康と生命を最優先する立場から新型コロナウイルスの感染拡大防止対策を優先し、各種事業やイベント等を縮小、延期、中止等の措置を取っていた。しかし、日本政府の新たな指針に従って、12日付けの公文で「コロナ感染対策を十分に取りながら、民団活動を再開・推進」していくことを各地方本部と中央傘下団体に呼びかけた。各地方とも民団の秋の風物詩でもある「10月のマダン」を規模を縮小しながらも、感染防止策を考慮し、工夫を加えた企画で動き出した。
継続こそ力…京都コリア祭り盛況
【京都】民団京都本部(金政弘団長)は25日、京都市内のホテルで「京都コリアフェスティバル」(実行委員長・孔信根副団長)を開催した。例年は、京都国際交流会館で4000人が賑わうほど盛大に行われていたが、今年は新型コロナウィルス感染拡大の影響で規模を縮小し、ハイライトでもある朝鮮通信使行列の再現も中止した。
民団、婦人会、地域住民、各関係者ら200人が参加し、来賓には呉泰奎駐大阪総領事はじめ丁南洙領事、李勲民団奈良本部団長、金和子婦人会京都本部会長、李龍勲京都韓国教育院院長のほか、京都日韓親善協会の二之湯智理事長や日韓親善京都府府議会議員連盟の渡辺邦子会長、日韓親善京都市会議員連盟の椋田隆知会長ら多数が参席した。朝鮮通信使ゆかりの対馬市からも新宮保夫振興会会長ら4人が駆けつけた。
開会式で孔実行委員長は「コロナ禍で開催するかどうかを悩んだが、金団長の継続開催への強い意志に協議を重ね、開催を迎えた。朝鮮通信使行列の中止は残念だが、新しい形や方法で民団京都の力を結集し、有意義な一日にしよう」と呼びかけた。
二之湯理事長は「コロナ禍の影響で様々な部分で制限されているが、韓日関係において、市民の友好親善を深めることが大事」と開催を祝った。
ステージでは、結成10年を迎えた婦人会京都本部(金和子会長)のコーラス部が艶やかなチマ・チョゴリ姿で「アリラン」と「故郷の春」を披露し会場に華をそえた。
また京都韓国教育院のオリニテコンド演武やヒップホップダンス、白頭学院建国伝統芸術部の公演など多彩なプログラムで、会場はヒートアップした。
朝鮮通信使行列の再現はなかったが、「国書」交換の儀式は実施。張祥一同本部監察委員長があいさつした後、呉総領事が「コロナ禍の中、韓日友好の行事を守り伝えるため、今日開催してくれたことに感謝している。韓国ドラマ『愛の不時着』やK-POPなど、老若男女の日本人が韓国文化に親しむなど、これまでと違った韓流ブームが韓日関係に大きく貢献すると確信している。今日の行事開催も、コロナ終息の後、高い評価に結びつくと思う」と期待を寄せた。
正使役の金団長と京都所司代役の椋田会長が国書を交換し、日本の平和・友好・親善を誓い合った。
午後からは、昨年の朝鮮通信使再現行列の上映、「桂ちょうば」の落語・寄席やサックス演奏のほか、会場入り口にはヨーヨー釣りや輪投げ、韓国伝統遊戯コーナーも設けられた。
会場内の韓日食の祭典では、チヂミやキムチ、キムパ、韓国もちのほか、そばやチャーハン、唐揚げなど、韓日グルメ屋台が並び、参加者のお腹を満たした。