掲載日 : [20-06-10] 照会数 : 13387
民団各地「オリニ土曜学校」そろり開講…コロナ対策でオンライン併行も
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[ 千葉韓国教育院の土曜学校 ]

[ 民団静岡本部のオリニ土曜学校 ]
新型コロナウイルスの感染拡大に備えた日本政府の「緊急事態宣言」が解除され、民団の次世代育成事業の一つ、「オリニ土曜学校」がそろり開講した。宣言が解除されたとはいえ感染拡大は続いているので、オンライン学習と併行しての手探り状態が続く。オフラインの現場でも「新しい生活様式」で徹底的な衛生管理を講じている。
約2カ月遅れ
千葉韓国教育院(李淳任院長)は6日、千葉市内の民団本部会館で約2カ月ぶりに開講した。受講生は全員、マスクを着用。教室入り口で検温を受け、手の消毒をして入室。講師陣は全員、フェイスシールドを着用して迎えた。
受講生は小・中学生18人。始業式で講師との久しぶりの再会を喜んでいた。臨時休校中はアニメや韓国映画・ドラマを見て過ごしていたという。
開講式を終えると3班に分かれて韓国語学習に入った。教材は『日本語圏学習者のための韓国語』(教育部・国立国際教育院編)を使用している。来年3月13日まで。
ふれあいが大事
民団静岡本部(李宜弘団長)は5月31日、同本部で「静岡子どもハングル教室」を開講した。5月17日からZoomを使った双方向のオンライン授業を行ってきたが、子どもたちが一緒に触れ合うことも大事なこととオフラインに切り替えた。
講師の金泰炯さん(静岡大学留学生)が「(旅行は)どこへ行きたいですか」と質問すると子どもたちは異口同音に「韓国へ行きたいです」と返事。「(自宅でのオンライン学習よりも)教室での授業のほうがわかりやすくて楽しい」と話していた。
中学生から一般までを対象とした「韓国語能力試験(TOPIK)対策クラス」は引き続きオンラインで授業を進めている。
感染予防策講じ
民団東京本部(李壽源団長)は「東部(荒川)教室」を13日から開講。
神奈川韓国綜合教育院(金栄哲理事長、横浜市)は20日から韓国語に限定しての開講。韓国文化(社会、テコンド、チャンゴ)は休講する。平常授業は9月からを見込む。
民団長野本部(金龍洙団長)は6日からオンライン学習を始めた。県内で感染者の増加は目立たないが、保護者の心配に配慮した。毎月第2、4土曜日に公文式のプリントをオンラインで送信中。
民団北海道本部(李圭亮団長)は9月末まで動画を配信。対面での授業は新型コロナウイルスの感染が落ち着くであろう10月以降になる見込み。
学校法人愛知韓国学園名古屋韓国学校(張永植理事長)も6日から韓国語教室を開講した。
「土曜幼稚部」(定員15人)は「3密」を避け、スペースに比較的余裕のある講堂を教室にあてた。「土曜初等部」は子どもたちの机を離すなどしてソーシャルディスタンスに配慮した。
民団大阪本部(呉龍浩団長)は4支部で独自の次世代育成事業に取り組む。
生野西支部「生野コリアンアカデミー」は5月20日から開講。小学校1~6年生20人が2クラスに分かれて韓国語を学ぶ。8月第1週までを1学期としている。布施支部「布施オリニバン」は5月30日から開講した。生野南支部「オリニ教室」と八尾支部「八尾オリニバン」は開講に向けて準備中。
京都韓国教育院(姜星鎭院長)は民団京都本部を会場に「ハングル・テコンド教室」と「K‐POPダンス教室」を6日から開講した。
民団奈良本部(李勲団長)は各階段と教室に消毒液を置き、万全の態勢で6日の開講を迎えた。千玉花局長によれば「子どもたちに『来てみない』と呼びかけたら、『行きます』との返事。同胞の友だちに会えるのを楽しみしていた様子」という。
千局長は「少ない人数でも少しずつ前に向かって歩みだしたい」と話していた。
民団広島本部(李英俊団長)は会館内の消毒を徹底して6日の開講を迎えた。同本部は新年度に入ってからこれまで3回開講を延期してきた。文晶愛局長は「ここ数日、感染者が出ていないのでやっと開講することができた」と喜んでいた。保護者からは再開を待ちわびる声が届いていた。
民団岡山本部(金成植団長)は9月からの開講を目指す。
福岡韓国教育院(金賢児院長)は「子どもハングル学校」を6月中に開講できるよう準備を急いでいる。
民団沖縄本部(金仁洙団長)は13日からの開講を予定している。