掲載日 : [20-06-17] 照会数 : 14437
「次期臨時国会で名誉回復を」元BC級戦犯が訴え
外国籍元BC級戦犯者問題の早期立法解決を訴える会見が15日、衆議院第2議員会館であった。当事者の代表として長年奮闘してきた李鶴来さん(韓国人元BC級戦犯者・「同進会」会長)は3月に95歳になった。支援団体とともに「戦後75年」の今年こそ、先の大戦の後始末に急ぎ決着をと声をあげた。
人道的精神に基づき本人と遺族に300万円を支給するという議員立法「特定連合国裁判被拘禁者等に対する特別給付金支給法案」は08年に国会に提出されたが、衆議院解散のため審議未了廃案となった。その後は徴用工や「慰安婦」の問題で対立や緊張が続き、再提出に至っていない。
李さんは「日本人戦犯には恩給や弔慰金が支給されながら、同じ戦犯であっても韓国・台湾出身者には国籍条項でなにもない。無念な思いで刑死していった23人のことを考えると、納得できません。いまも元気で生きているのが申しわけない。次の臨時国会でぜひ解決していただき、名誉解決を実現してほしい」と訴えた。
「『同進会』を応援する会」の内海愛子代表は、最高裁が「深刻かつ甚大な犠牲ないし損害を被った」事実を認定し、判決文の中で立法府に問題解決を委ねていることを重く受けとめてほしいと参加議員に呼びかけた。
席上、日韓議連幹事長の河村建夫衆議院議員(自民党)は「コロナ禍後、韓日議連と顔合わせしたい。この問題の解決に向けて相談し次の臨時国会で立法化を目指す」と意欲的。立憲民主党の近藤昭一衆議院議員は「真の意味での戦後というには様々な課題を解決しなければならない」と述べた。