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ソウル核安保首脳会議への期待
チョン・ボングン（外交安保研究院教授/非拡散核安保センター長）
第2次核安保首脳会議が2012年3月26〜27日にソウルで開かれる。53カ国の首脳やUNなどの国際機関の代表が参加するソウルの核安全保障サミットは、国内最大規模のサミットのであり、世界平和の分野でも最大規模の首脳会議だ。2010年の経済分野の最高位、G20首脳会議のソウル開催に続き、核安全保障サミットのソウル開催は、韓国が経済だけでなく世界の平和の分野でも先導国として浮上したことを示す。
過去、半世紀の冷戦の間、すべての国が全人類を抹殺する核戦争の恐怖に震えた。ところが、冷戦の終焉によって、2001年に米国で前代未聞の同時多発テロが発生し、全世界は再び「核テロ」の恐怖に震えることになった。潘基文国連事務総長は、「核テロは、現代の最も深刻な危険の一つである。一回の核テロだけで大量破壊と予想以上の苦痛を永遠にもたらす」と警告した。 オバマ米大統領は、2009年4月の歴史的なプラハ演説で「核兵器のない世界」のビジョンを提示し、具体的措置として核テロの防止とそのための核安全保障サミットを提案した。2009年末、オバマ大統領のノーベル平和賞受賞は、このような核不拡散・核安全保障の努力に対する国際社会の期待を代弁している。 2010年4月のワシントン核安全保障サミットでオバマ大統領は、韓国の第2回会議開催国として発表した。韓国はなぜ2回目の核安全保障サミットの開催国に決定され、韓国に対する国際社会の期待とは何か。 核の分野で韓国より、はるかに大きな利害関係と影響力を持っている国は多いが、韓国が選ばれたのは、何よりも韓国の国際的地位向上と韓国に対する国際社会の高い期待を反映している。韓国が核不拡散、核の安全保障と原子力平和利用の模範国として認められたことも、開催国に指名された背景である。 また、韓国が中堅国家として懸け橋外交の力量を認められ、核安全保障サミットでも共通の目標を達成するために、核国と非核国、原発国と非原発国など、様々な利害関係を調整する上で適任性が期待される。 それでは韓国はソウル首脳会議で何をめざすのか？ まず、核安全保障サミットを成功開催することで、ソウルG20首脳会議で見せた経済分野の主導的地位を、世界平和の分野でも確認する機会になるだろう。ソウル核安全保障サミットのは潘基文国連事務総長の輩出であり、私達、外交安保の威信を大きく高める。 第二に、核テロ防止を通じて私たちの重要な国益を守る。韓国は年間海外旅行者が1200万人を超え、在外同胞が700万人に達し、経済の対外依存度が110％を超え、世界最高水準の開放通商国家である。韓国は国際社会との交流を通じて大きなメリットを得ているが、核テロが発生した場合、その発信元だけでなく、韓国国民の経済に甚大な被害を被ることになる。したがって、核テロ防止と世界平和の維持こそ韓国の中心的な国益になる。 第三に、福島原発事故以降、急落した原子力発電所の信頼を回復させる効果が期待される。韓国の模範的な原発と核安保安全システムを促進し、韓国原子力の信頼性を向上させ、原発輸出の基盤を拡大する。 最後に、2012年、韓半島と東北アジア情勢を安定化させ、北の非核化を促進する効果がある。金正日死亡後、北韓体制の不安定性の増加、金正恩体制の軍事的挑発と核の脅威の可能性、周辺国の大々的な権力の交代による情勢不安定の拡散などが懸念される中で、ソウル・サミットは情勢を安定させ、北の非核化に重点を置く機会となる。 ワシントン首脳会議が「非国家行為者」による核テロを防止することに集中したように、ソウル会議も国家が不法核開発する"核拡散"問題を議題として採択しない予定である。しかし、様々な機会に各国首脳らが北韓の非核化と改革開放を要求して韓半島の平和を支持するものと期待される。
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