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金グァンドン（国制作研究院長）
6月は護国報勲の月だ。第57回顕忠日があり、共産主義の拡張を阻止し、自由民主体制を守った6.25戦争記念日もあるからだ。
顕忠日が1956年に制定されたのは、血なまぐさい韓国戦争（朝鮮戦争）の休戦から3年後だ。韓国がようやく一息し、国を守って犠牲となった烈士たちを称える余裕ができたからだった。私たちが注意すべきことは、世界すべての国も、国を守って犠牲になった殉国先烈を称える記念日（memorialday）を持っているが、我々にとっての護国報勲の意味は全く別次元だということだ。何よりも世界が冷戦（ColdWar）時代を経るとき、韓国は熱（HotWar）時代を経てきた。 冷戦という対決と脅威は続いたが、直接的な衝突と戦争状態には広がらなかったからだ。しかし、韓国は冷戦ではなく熱戦そのものだった。他の国々が冷戦状態の時、韓半島では100万人以上が死亡、400万人を超える大規模な犠牲がもたらされた戦争が3年間続いた。ソ連、中国と北韓がひとつになった共産全体主義の攻撃に対抗し、兵力派遣の16カ国を含む、全60カ国の支援を受けたからこそ韓国が保つことができた。 冷戦時代の中で、我々だけが大量犠牲が発生し、世界史的な大戦争に耐えなければならなかった国であった。 人類の歴史に韓国戦争ほど悲惨な戦争もなかった。世界の戦争史上、毎年30万人以上の死者が発生した戦争は、第1次大戦と第2次世界大戦を除けば、韓国戦争しかない。 それほど過酷で残酷な戦争が韓半島全域で3年間続いたのだ。共産全体主義の世界的拡大なのか、それとも阻止かという世界史的な対決がユーラシア大陸に位置する韓半島で繰り広げられ、韓国はその戦線の最前方に位置し、共産主義を防ぐためのあらゆる犠牲を捧げなければならなかった。 今日、共産主義が敗北し、自由民主体制が拡散されたのも、韓半島での共産主義阻止から始まったのだ。その意味でも、私たちにとっての護国報勲の意味は格別なものがあり、自由と民主を愛する世界中の人たちと一緒に称えるべき世界的な資産である。 私たちにとっての護国報勲が並々ならないもう一つの理由は、韓国の主権と体制に対する共産全体主義の軍事攻撃と思想攻撃が依然として続いているからだ。 他の国々は主権と体制の脅威を受けずに、産業復興と生活向上に努力すればよかったが、韓国だけは絶え間ない軍事攻撃を受けながらも、産業建設に乗り出した、極めて例外的な先進文明国だ。 天安艦撃沈と延坪島無差別砲撃に示すように、我々の領土と国民への軍事攻撃が続いたことはもちろん、ミャンマー・アウンサン事件では副総理、各部長官など閣僚級を含む17人が犠牲となる事件を経験、このほか、ゲリラによる青瓦台襲撃事件と様々な潜水艇侵入やテロを受けた国が韓国だ。 我々は、共産全体主義の核兵器にも脅かされ、主権と領土争いが日常的に行われる国でもある。しかも韓国社会は個人崇拝的全体主義者である金日成一家を支持する全体主義追従勢力の活動が日常的に展開されている社会だ。金日成と朝鮮労働党に忠誠を誓い、その勢力が繰り広げる宣伝扇動の論理を拡散させ、国益と体制を否定する勢力に対抗しなければならなか社会でもある。 私たちの社会は、全体主義を追従し、様々な利益を得る従北勢力が活躍するだけでなく、共産主義的統一が完成したときは、英雄として登場させようとする、見えない暗躍勢力によって直接的または間接的に影響を受ける社会だ。さらに北を祖国に思いつつ忠誠を誓う従北勢力は市民団体とマスコミを掌握し、国会と司法界にまで侵入して、国家体制に対し、隠密に露骨な攻撃を展開している。 韓国社会の中で体制否定的従北勢力は、韓国と私たちの指導者たちの正当性を毀損ㆍ非難し、北韓の反米戦略を支持しながら反米闘争に乗り出しているのが現実だ。そのような観点からも護国報勲に格別の思いが寄せられる。 大韓民国が共産主義に対抗して熱戦を続けながらも、繁栄した成功国を作ることができたのは、まさに国を守ろうとした護国精神の犠牲を捧げた偉大な勇気があったからだ。護国報勲の月を迎え、私たちが作りあげた韓国の偉大さと、国を守るため、犠牲に耐えた人々を忘れず護国の意志を継承し実践することこそが、その犠牲に報いる道だ。
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