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北韓労働党の第1書記・金正恩は15日、平壌で開かれた金日成出生100周年記念閲兵式で、20分間公開演説を行った。 金正恩がミサイル発射に失敗しても２日後に公開演説に臨んだのは、自ら新しいリーダーシップのスタイルを示めそうとしたのかもしれない。しかし、より根本的な理由は金正恩が、20年間体系的に権力掌握の段階を踏んだ金正日とは異なり、一気に権力の頂上まで上らなければならない非常事態に置かれているためだろう。 ひとまず20代の金正恩をトップに立てるしかない北韓権力集団としては、彼が最高指導者に昇った事実を１日も早く知らせることが権力の安定にプラスになると判断したのだろう。 金正恩のデビュー演説は、祖父と父の権威に頼らざるを得ない世襲王朝相続者の姿そのままだった。彼は演説で金日成について19回、金正日について15回言及した。 北韓は2007年11月、「2012年までに強盛大国の大門を必ず開く」とし、思想・経済・軍事の３分野を挙げた。 思想分野で北韓は金日成唯一主体思想を金日成主義と金正日先軍主義の混合型に変えたのに続き、金正恩まで混ぜ合わせた３代ビビンパをつくり出す展望だ。 金正恩は「人民が再びベルトを締めつけることなく、社会主義の富貴栄華を思う存分に楽しめるようにすることが確固とした決心」だとし、「経済強国を全面的に建設する道に入らなければならない」と述べた。しかし彼は、経済を再生するいかなる新しい方案も示せなかった。 北韓が今のような体制で実質的に強盛大国になることは不可能だ。そのため金正恩体制に残されたのは、核実験のような虚勢を張ることと祖父と父に頼ることだけだ。 （2012.4.16 朝鮮日報 社説）
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