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第2の天安艦爆沈のような北韓の挑発を警戒しよう 
宋ジョンファン （明知大・北韓学科 客員教授）
3月26日は、白領島近海で大韓民国海軍の哨戒艦PCC-772天安艦が北韓の魚雷攻撃により沈没してから1年となる日だ。この事件で大韓民国勇士40人が死亡し、6人が行方不明となった。 韓国政府は天安艦沈没の原因を糾明するため民・軍の合同調査団を構成し、豪州、米国、スウェーデン、英国の4カ国の専門家24人を加えた。合同調査団は2010年5月20日の調査結果発表で、天安艦の沈没海域で回収した魚雷のプロペラと推進軸などの部品が、北韓製CHT-02D魚雷の設計図面と一致することを明らかにした。天安艦沈没の原因が、北韓が発射した魚雷による水中爆発だとの「決定的証拠(smoking gun)」を提示したのだ。 これにより天安艦の沈没後、国内の親北・左傾勢力と北韓が絶え間なく提起した、機雷事故設、坐礁設、船内爆発設、船舶疲労破壊設、作戦中の米軍艦による沈没説などを一蹴した。 合同調査団の調査結果発表は、6月4日に米国、ＥＵ、日本をはじめインドなどの非同盟国家の支持を得て国連安保理に回付され、7月8日の安保理で天安艦攻撃を糾弾する内容の議長声名が採択された。 たとえ安保理の議長声名が、中国・ロシアの反対により北韓を直接非難する内容を含めることができなかったとしても、天安艦沈没が北韓の仕業であることを世界に知らしめるた。 これに対し北韓は「でっち上げ」であり南北関係を破綻させようとする謀略だと強く反発し、「物証を確認するための検閲団を南韓現地に派遣する」との主張を繰り返した。これは61年前に対南平和攻勢を謳いながら、6月25日未明に38度線を突破し南侵しながらも、今でも南による「北侵」と言い張り、さまざまな挑発とテロ行為を否認していることより、はるかに図々しい態度だと言える。 勇士46人の犠牲と遺家族の悲痛の中、天安艦爆沈は韓国が北韓を新たに認識し、緩んだ安保意識を生き返らせ、米軍との軍事同盟を強化しなければならない教訓を再確認する契機となった。このように天安艦爆沈１年を迎え、第2の天安艦事態のような北韓の挑発が二度と起こらないように、全国民が警戒心を持たなければならない。 第一に、北韓の天安艦魚雷攻撃は、1950年に勃発した韓国戦争がまだ終わっていないことを喚起した。同時に、韓国は6・25当時のように油断したら、北韓がいつでも軍事的挑発を敢行することを体験した。 天安艦を攻撃した金正日は、61年前の金日成の意識と変わりない。ただ、韓国との体制競争に敗北し経済格差が38倍以上になるや、在来式の武器から核兵器、弾道ミサイル、生・化学兵器、長距離砲、特殊部隊と潜水艦などの非対称戦力による先制攻撃と速度戦、浸透・局地挑発の対南軍事戦略に転換したことを認識しなければならない。 第二に、天安艦沈没は左派政府執権の10年間、北韓が軍事的挑発をしても温かく包容して一方的に支援し交流・協力すれば、中国のように改革・開放して変化するだろうと言う「太陽政策」が、大韓民国と国民に及ぼした害悪であることを実感させる生きた証拠になることを忘れてはならない。 第三に、北韓の天安艦爆沈の事実が明らかになったにもかかわらず、国民の約30%が「わが民族同士」と言う呪術に惹かれて、これを信じなかったと言う点を勘案するとき、安保意識を強化する特段対策が必要であることだ。合わせて、調査結果に疑惑を提起し、これを煽動する親北左派が、相変わらず大手を振って歩きながら国民の安保意識を曇らせているのに対しても警戒心を持たなければならない。 第四に、2010年6月16日の韓米首脳会談で戦時作戦統制権の転換日が2015年12月1日に延期され、天安艦事態後に新設された「国家安保総括点検会議」が運用中である状況で11月23日、北韓の延坪島武力挑発が発生したことを忘れては。北韓のさまざまな軍事的挑発を実質的に抑止できるよう、軍事力の増強態勢を確固にしなければならないだろう。 国家安保において有備無患でなければ、無備有患であると肝に銘じよう。
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