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このほどソウルで開かれた第8回南北経済協力推進委員会で、今年中にまず京義線の開城〜汶山間、東海線の温井里〜猪津間の可能な区間で鉄道の連結試験運行を実施するとともに、京義線および東海線の並行道路の舗装をできるだけ早期に終わらせることで合意しました。
縦断鉄道・道路の試験運行合意
韓国側代表によると、京義線道路は6月末まで、同鉄道は年末までに連結工事を完了し、東海線道路は年内に、同鉄道は来年までにそれぞれ完工することで合意をみているといいます。
南北をつなぐ民族の大動脈である京義線の再連結は、2000年6月の南北首脳「6・15南北共同宣言」に基づき開始された南北長官(閣僚)級会談で並行道路の新設と合わせて正式に合意をみたものです。韓国側復元工事は既に終わり、02年4月から最北端の新設・都羅山駅まで列車を運行させています。
東海線鉄道・道路の再連結は、02年4月の韓国大統領特使の平壌訪問時に金正日・北韓国防委員長が新たに提案し、同年8月の南北長官級会談で、京義線鉄道・道路との南北同時・並行着工で合意をみたものです。
南北分断・対峙の象徴である軍事境界線・非武装地帯(DMZ)の一部に双方が協力して風穴を開ける、京義線復元に合意してから3年半以上がすぎています。再連結・本格運行に向けた鉄道および並行道路の早期試験運行が望まれています。
北韓が韓国の支援・協力を得て大きな期待をかけている開城工業団地開発(完成時800万坪)の成功にも、京義線鉄道・道路連結とその安定的運行が不可欠です。
軍事的緊張緩和措置が不可欠
南北縦断鉄道・道路の試験運行から、さらに本運行を実現させ、安定的・恒常的な運行を可能とするためには軍事的緊張緩和と信頼醸成措置が欠かせません。その具体化のために、早急に南北高位級軍事当局会談を開催し、00年9月に1度開かれたきりの南北国防相会談も約束通り再開し、その定例化を図るべきです。
今回の南北経済協力推進委員会で韓国側は「経済協力事業の進展には北韓核問題の早期解決と、南北軍事当局者会談を通じた軍事的緊張緩和が必要」とあらためて強調しました。丁世鉉統一部長官も、北韓代表団に対して「軍事分野での緊張緩和のための対話を推進し、核問題解決のための対話も速やかに進めなければならない。平和のための対話と、経済協力のための対話は車の両輪だ」と呼びかけています。
将官級南北軍事当局者会談の早期開催は今年2月の第13回南北長官級会談での合意事項でもあります。
北韓は、韓半島の軍事的緊張緩和と南北間信頼醸成をつうじた恒久的で確固とした平和体制の構築と和解の推進を心から望むならば、南北協力を軍事分野にまで拡大することを、これ以上先送りすべきではありません。「民族共助」が建前でなければなおさらです。
(2004.3.17 民団新聞)
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