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<創団70周年記念本国巡回展>写真で伝えた在日愛国愛郷心…主要8都市に5万人
韓在銀民団中央本部監察委員長の説明を聞き写真に見いる済州道庁関係者ら(8月29日)
 5月16日にソウル市庁を皮切りに始まった「創団70周年記念写真展」(主催=民団、在外同胞財団)が、9日の済州道庁舎をもって、主要8都市の自治体展示を終えた。来館者は5万人を超え、在日同胞の権益擁護運動や、祖国発展に寄与してきた在日同胞と民団の70年の歴史を写真で理解する一助になった。今後9月19〜23日はソウル大学、10月3〜7日は国会議員会館、10月10〜21日は高麗大学で展示を予定している。

大学や国会で10月まで実施

 「民団は同胞とともに大韓民国とともに」をキャッチコピーに、民団と在外同胞財団が主催した「創団70周年記念写真展」が、主要8都市での展示を成功裏に終えた。これまでソウルでの単発写真展は開催したが、主要都市の巡回展示は初めて。

 「民団や在日同胞の実状を知らない層が増えている」ことから、創立70年までの歩みを写真80点に解説をつけて本国展示に踏み切った。

 在日同胞が日本に渡った事由の徴用や、祖国解放と民団設立に始まり、安定した法的地位を求めて日本当局との抑圧・差別政策との闘い、とりわけ60年代の生活権侵害の出入国管理法案反対闘争と、老若男女が一致団結した80年代の外国人登録法改正運動、2000年代の地方参政権運動が目を引いた。

 また、朝鮮総連(総連)との闘争も民団の歴史の大きな部分を占める。「地上の楽園」という甘言に騙されるな、と「北送」を阻止する民団と強行する総連、韓日会談を契機に、日本での永住権申請を求める民団と猛烈な反対をしかけた総連。世界史にも類例がない6・25韓国戦争の在日学徒義勇軍派遣を決めた民団が、自由民主主義陣営を守る「橋頭保」だった事実は、あまり本国の人に知られていない。

 「漢江の奇跡」と呼ばれる本国の復興の土台も在日同胞が一翼を担った。愛国愛郷の精神で民団と在日同胞が母国へ贈った募金、駐日大使館をはじめ、大阪、横浜、名古屋、神戸、福岡、札幌、仙台、下関などの総領事館寄贈を含む巨額の合計は現在の価格で5兆ウォンと言われている。その貢献の内容もパネルに含めた。

 古い写真だけではない。民族学校の経緯と実態も解説しており、韓民族としてルーツを確認し、夢を次世代につなげるオリニや中高生対象の育成事業も紹介した。

 本国の人たちは写真展をどう見たのだろうか。 ソウル(5月16〜27日)では、「在日同胞が本国を助けている間、本国は在日同胞にどんな支援をしたのか」「済州道のミカンの苗木が日本から来たことは知らなかった」「新韓グループの母体を在日同胞が作ったことがわかった」「国民も政府も、在日同胞へ関心を持つきっかけになるよう願う」との声が寄せられた。

 蔚山(7月25日〜8月5日)では、「在日として日本で生きるしんどさを思えば、韓国に戻って来る意思はないのか」と尋ねる声もあった。

 民団の過去と未来像を収めた「写真展」。韓国の次代を担う大学生と国政を預かる国会議員は、どう感じるだろうか。次の展示に期待が寄せられている。

(2016.9.14 民団新聞)
 
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