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”女性は強し”世界で大活躍

外交舞台で2役も!?
ファーストレディー経験の朴氏

 国際社会の、特に女性リーダーの関心が、韓国初の女性大統領、朴槿恵氏に集まっている。

 その理由の一つは、いまだ男性優越主義が残っている韓国で誕生した点にある。

 韓国の女性国会議員の割合は15・7%で、世界190カ国中105位にとどまっている。国会議員300人のうち女性は47人に過ぎない。

 スイスの国際非営利財団「世界経済フォーラム」が毎年発表している『世界男女格差報告』は、政治、経済、教育、健康の4分野で男女平等の度合いを評価している。

 2012年度の男女格差が少ない国ランキング「男女格差指数」(調査対象135カ国)で1位はアイスランド、2位はフィンランド、3位はノルウェー、4位はスウェーデンの北欧諸国が占めた。

 アイスランドは首相のヨハンナ・シグルザルドッティル氏(09年2月1日〜)、フィンランドは大統領のタルヤ・ハロネン氏(00年3月1日〜12年3月1日)、ノルウェーは首相のグロ・ハーレム・ブルントラント氏(90年11月3日〜96年10月25日)を輩出している。

 だが、これらの国は男女平等の意識が市民に根付いている点で、韓国とは大きく異なる。

女性トップは予想以上の数

 また135カ国中、現職の女性の大統領や首相がいるのは、7位のデンマーク(ヘレ・トーニング・シュミット首相、11年10月3日〜)、13位のドイツ(アンゲラ・メルケル首相、05年11月22日〜)、25位のオーストラリア(ジュリア・ギラード首相、10年6月22日〜)、32位のアルゼンチン(クリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領、07年12月10日〜)、62位のブラジル(ジルマ・ルセフ大統領、11年1月1日〜)、65位のタイ(インラック・シナワトラ、11年8月8日〜)などで、予想以上の数にのぼった。

女性進出阻む男社会の韓国

 韓国はランキングで、中国の69位、日本の101位を下回る108位であった。特に韓国の順位は09年に115位、10年に104年、11年に107位とほぼ横ばい状態となっており、非常に低い水準に甘んじていることが分かる。

 韓国は数年後、1人当たり国内生産(GDP)が先進国の基準とされる3万�に達すると予想されるほどの経済発展を遂げてきた。だが一方では、ランキングにも現れているように、多くの分野で女性たちの社会進出を阻む「男女平等意識」の未成熟という、大きな壁が立ちはだかっているのだ。

 世界レベルで見ても韓国は、男女平等に関心が薄いと言わざるを得ない稀有な国ということになる。

 この男尊女卑が根付く韓国での朴大統領の登場は、性差を超えて政治、社会にどのような変革をもたらすのか。韓国女性の期待は格別だ。

 世界には男性以上の能力を発揮し、国政のかじ取りに当たってきた女性の大統領や首相が多数いる。

パワフル女性1位は独首相

 昨年8月に発表したアメリカの経済誌『フォーブス』の「世界で最も影響力のある/パワフルな女性100人(2012年)」で、1位はドイツのアンゲラ・メルケル首相、2位はアメリカのヒラリー・クリントン国務長官、3位はブラジルのジルマ・ルセフ大統領の政治家が上位3位を占めた。

 これまでも「鉄の女」と呼ばれたイギリスのマーガレット・サッチャー首相、「コリー」の愛称で国民に愛されたフィリピンのコラソン・アキノ大統領などや、チリのミシェル・バチェレ大統領のように、任期を終えた後、10年9月に国連の新組織「UNウィメン」の初代事務局長に就任した人物もおり、いずれも高い指導力を備えた女性リーダーが活躍してきたのだ。

重責担うには家族の助けも

 それにしても大統領と言えば、外交などに同行する伴侶の存在は気にかかるところだろう。外国の場合、女性大統領に夫がいれば「ファーストジェントルマン」と呼ばれるが、朴氏は独身であるがために、誰を横に立てるのかという話題で持ちきりだ。

 多くの場合は家族らが代理役を務めるが、未婚のギラード首相の場合は、首相公館でともに生活するボーイフレンドがファーストジェントルマンを務めている。また、アイスランドのシグルザルドッティル首相は同性愛を公表し、その女性と結婚したケースもあるので、そのあたりは意外とオープンなのかも知れない。

 だが、外交舞台におけるファーストレディーの役割は重要である。朴氏は、74年8月に凶弾に倒れた母・陸英修氏に代わって、22歳から朴正熙元大統領のファーストレディーを務めた。誰よりもその重要性は理解しているはずだ。

 特にアメリカでは、大統領選挙では夫よりも注目され、勝敗を左右するほどの大きな存在感を示す夫人さえいる。今、最も有名なファーストレディーは、バラク・オバマ大統領夫人のミシェル・オバマさんだろう。ミシェルさんの一挙手一投足に、世界の目が注がれている。

パートナーは色とりどりに

 昨年5月19日、主要8カ国(G8)首脳会議にあわせて米ワシントンD.C.で外交デビューした、フランスのファーストレディー、バレリー・トリルベレールさんは事実婚だった。今や、既婚か未婚かにとらわれるのは、すでに時代遅れなのかも知れない。

 ただ、メルケル首相のように伴侶はいても、夫がなかなか公務に出席しないこともある。朴氏は「私は大韓民国と結婚した」と語ってきた。だが、こんな朴氏をよそに周囲の騒音は当分、止みそうにない。

 25日に新大統領に就任した朴氏の女性であるがゆえの話題はさらに増えよう。だが韓国国民は、初の女性大統領が今後、どのような政治的手腕を振るうのか、に注目している。そして世界に通じる女性リーダーに、パワフル女性のトップになっていくに違いない、と活躍を何よりも期待している。

(2013.2.27 民団新聞)
 

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