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| 表紙にチャン・グンソクさんを起用した女性自身の2014年6月17日号 | 「KOCOLO AWARDS メディア賞」を受賞して
■□ 日韓友好の礎に 担当した11年「幸せだった」
私は、2016年度第2回KOCOLO AWARDSメディア賞をいただきました光文社の田原章雄です。2004年より11年間、光文社発刊の女性週刊誌『女性自身』にて韓流・K‐POPを担当しました。
2004年は「冬のソナタ」が日本で放送を開始した年。この11年間は日本の韓流ブームの歴史に重なり、今回の受賞は我々が韓国コンテンツ発展の中で、意味のある業務を果たすことが出来た結果と思うと喜びでいっぱいです。
韓流担当者として取材現場に立った時は、「冬のソナタ」の爆発的なヒットの真っ最中。それに続き韓流ドラマ・映画が次々と紹介され、日本のエンタテイメント界に韓流が怒涛のように押し寄せてきました。
当時は会社のデスクに小さなDVD再生機を置き朝から晩まで、とにかく韓流作品を見続けました。映画からドラマ、音楽番組まで手に入れられるものは全て、WEBを駆使し情報を集め、俳優・アーティストの顔と名前を覚えることから始めたことを思い出します。
やがて多くの韓流スターが作品の宣伝のため来日し始め、ファンミーティングやコンサートを開くようになりました。その中で、故パク・ヨンハさんとは取材者の立場を超え友人としてもつき合わさせていただきました。この出会いと別れは、その後の韓流取材に大きな影響を与えています。
そしてチャン・グンソクさんとの出会い。彼が16歳で日本デビューを果たした時の偶然の取材から始まり、「美男<イケメン>ですね」の収録中の単独取材、そして大ブレイクへと繋がる中でブームの中心軸へと入ることができました。
同時期にK‐POPの韓国現地番組収録取材を通し、世界へと及び始めたその影響力を実感できたこと。韓国国内で直にこれらブームのうねりを感じられたことは、マスコミで働く人間としては大変貴重な経験であったと思います。
韓流・K‐POPのブームの特徴的なことは、ネット社会に深く溶け込んだことにあります。パソコンの家庭での使用が増え、携帯電話がガラケイからスマートフォンへと移行する中で、ユーザーのニーズに確実に応えられたのではないかと。
ブログやtwitterといった個人個人の「思い」を発露できる場所で、タレントのキャラクターや作品の面白さが妄想も含めた個人の想像力を大きく掻き立て「韓流ファン」には大きな希望を与えられる多種多様な記事制作を可能にし、大ブームを生むことが出来たのだと思います。
それでは、これからの韓流の未来はどうなっていくのか? ネット社会も成熟し、もはや日韓の中で情報の時間差はありません。韓流は日本国内でも一ジャンルとして定着しました。この数年の韓流・K‐POPを支えてきたスターの入隊も続いています。これらは「韓流ブームの陰り」のように言われていますが、私は違うと思っています。
韓流はよりグローバルな展開をしていく。それはIT技術の進化に伴いより世界視野に立った展開を果たしていくのではないかと。すでに英語圏での配信システムの進化により、多くのファンを獲得していることは伝わってきています。
今後の新たな日韓関係の発展の中で、韓流エンタテイメントが更なる友好関係を築く礎になることを望むと共に、我々日本のマスコミが、新たな歴史を刻めるように鋭意努力をしていきたいと思っています。
(コンテンツ事業局 雑誌コンテンツ事業部 副部長)
(2016.3.9 民団新聞) |
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