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53年7月27日の韓国戦争休戦協定の署名者は国連軍総司令官と、北韓軍最高司令官および中国人民志願軍司令員の3者だ。当時、韓国政府が休戦協定に反対していたこと、そして署名者に韓国軍代表の名前がないことをもって、韓国は同協定の法的当事者ではないとする、誤った報道・解説が、日本のマスコミでは、依然流通している。 そうした中で、27日に東京都内で開かれた「朝鮮戦争停戦60周年記念学術シンポジウム『朝鮮戦争−−戦争・停戦・平和』」(日朝国交促進国民協会主催)での和田春樹・東京大学名誉教授の報告「朝鮮戦争の本質と停戦過程の特徴」が注目された。 「朝鮮戦争全史」などの著者で日本での韓国戦争史研究の第一人者として知られる和田名誉教授は「李承晩は最後まで停戦協定に署名しないと言い続けたが、この軍事行動停止の協定は戦っている軍隊の間で結ばれるものであるから、韓国政府は署名するように求められてはいなかった。韓国軍は国連軍の一部であるので、当然ながら韓国軍も停戦協定に参加している」と明言。「韓国は法的当事者でないというのは正しくない」と強調した。 公開の場での日本人研究者による、このような報告は初めてのことだという。 「朝鮮戦争を終わらせる平和体制の考察」と題して報告した文正仁・延世大学教授(金大中図書館館長)も「李承晩大統領は、休戦協定に署名することを拒否したが、韓国は、事実上は直接的に当事者である」と指摘。「厳密に言うと、休戦協定に署名した主権国家の唯一の代表者は北韓の代表者であった。協定に署名した米国の代表者も米国ではなく国連、つまり国際機関の代表者であり、中国の彭徳懐将軍も中国政府の公式な代表としてではなく、中国人民志願軍を代表して署名した。したがって、韓国の法的地位に疑問を抱くのは妥当ではない」と断じ、「韓国は休戦協定の当事者でないという北韓の主張は間違っている」と述べた。 討論者の小此木政夫・九州大学特任教授と李鍾元・早稲田大学教授も、会場からの質問に「和田名誉教授および文教授の指摘のとおりだ。韓国は法的当事者だ」と表明した。 このような指摘を契機に、今後、休戦協定に関する日本マスコミの誤った報道や解説が是正されるかどうか注目されている。 (2013.7.31 民団新聞) |