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とっておき韓日通訳秘話《6》 矢野百合子さん(下)
《一流》を続ける難しさ…垣間見るプロの悲哀

 プロの世界はすごいなとつくづくと思う。かく申す私もプロの端くれではあるが、ときどき友人に頼まれる映画関係の取材は超過密スケジュールが多い。人気俳優だと分刻みで一日20件以上の取材をこなす場合もある。同じような質問が延々と続き、通訳する私でさえうんざりするのに、彼らは疲れた顔もみせずに毎回丁寧に答えていく。

 来日中に体調を崩し点滴を打ちながら、舞台あいさつでは満面の笑みで魅了した韓流スターもいた。まさにプロの顔そのものだ。そのぶんイライラも溜まるのか、舞台裏では全く違う表情を見せる若い人もいるが、一流と言われる人ほどスタッフへの気遣いも細やかだ。人を和ませるコツを知っている。

 ある日、途中からくるくると答えを変えだした監督さんがいた。私があれ?という顔をするとニヤリ笑って「君が退屈してるからちょっと変化をつけてみた」。こういう人との出会いは通訳冥利につきる。

 残念なのはいちばん近くにいながらサインも写真もねだれないこと。付かず離れずの距離を保ち、ねぎらいの言葉ひとつで満足するのが、悲しいかな、通訳者のちっぽけなプライドです。

 人との出会いは一期一会、俳優も政治家もまた然り。これまでに何人もの方と仕事をする機会を得たが、ほとんどの場合は一度きりの出会いに終わってしまう。運がよければ、映画が当たれば、政治家として成功すれば再度の出会いもあるけれど、一度きりの成功で失脚された方もいる。地方経済の発展に素晴らしい手腕を発揮したある市長の死亡記事に接したときは、本当にやりきれない気持ちになった。汚職で逮捕されたことを恥じての自殺だったという。

 短時間会っただけの通訳者には彼の人間性までは分からなかったが、袖触り合うも多生の縁。生きていてほしかった。どんな世界でも、一流のプロとなるのは難しい。一流であり続けるのはもっと難しいようだ。

(2005.11.9 民団新聞)
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