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【京都】在日外国人の人権を守るため市民運動の先頭に立って行動し、提言してきた田中宏さん(71、龍谷大学経済学部教授)が8日、京都市伏見区の同大深草校舎で退職記念講義を行った。田中さんの担当する「人権論B」最後の講義とあって傍聴を希望する一般市民も多数詰めかけ、会場の教室は200人であふれた。
田中さんは、持論である「国民」と「外国人」という二分論に対置する住民概念の確立が必要とあらためて強調。「日本は差別をする法律はあるが、差別をなくす法律はない。若い世代の皆さんにはもう少しましな日本になるよう、こういうことを念頭に努力してもらいたい」と締めくくった。大学で一緒に机を並べてきたという同僚教員は「田中先生の側で在日外国人の人権問題について多くを学ぶことできました」と語った。また、大阪から駆けつけた市民運動家の金光敏さんは「後任の指導と社会変革にまだまだ活躍していただきたい」と退職を惜しんでいた。
田中さんは一橋大学大学院経済学研究科修了。経済学修士(同大)。愛知県立大学と一橋大学の教授を経て00年から龍谷大学で教べんをとっていた。専門は日本アジア関係史、ポスト植民地問題。「共に生きる」日本社会を築くため、「定住外国人の地方参政権を実現させる日・韓・在日ネットワーク」共同代表も務めている。
(2009.1.14 民団新聞)
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