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「民生」・「安保」争点に 第18代大統領選挙（12月19日投開票）の候補者登録が11月26日締め切られ、与党・セヌリ党の朴槿惠候補や最大野党・民主統合党の文在寅候補、統合進歩党の李正姫候補ら計7人が届け出た。27日から、投票日前日まで22日間の公式選挙運動がスタートした。今回の大統領選挙は、有力候補だった無所属の安哲秀氏の突然の不出馬表明（11月23日）で、事実上、朴候補と文候補との一騎打ちになり、民生・安保問題が重要争点に。各種世論調査で、両候補の支持率は、誤差の範囲内で拮抗している。 大統領候補の記号は、政党候補者の場合、国会議席数により、1番は154のセヌリ党の朴候補、2番は127の民主統合党の文候補、3番は6の李候補となっている。4人の無所属候補は抽選で、4番・朴鐘善候補、5番・金昭延候補、6番・姜知遠候補、7番・金順子候補となった。 各候補は、18日までの公式選挙運動期間に、大統領任期5年の国政運営の青写真を提示、支持層の拡大を目指し、街頭遊説のほかに新聞と放送、インターネットと電話、ソーシャルネットワークサービス（ＳＮＳ）など多様な手段を活用して選挙運動を展開する。この間に、中央選挙管理委員会主管で、3人の政党候補者によるテレビ生中継討論会が4日、10日、16日の計3回開かれる。無所属の4候補は別に合同討論会を1回開く予定だ。13日からは世論調査の結果を公表できなくなる。 朴候補は、11月25日の候補者登録に際しての記者会見で、「大韓民国の新しい変化をもたらし、国民みんなの夢がかなう国をつくるために、私の全てを捧げ、国民の選択を受けたい」と述べ、15年間に及んだ国民議員職辞退を表明。さらに、「国民の信頼を得られねば政治人生を終える」と背水の陣で臨む決意を示し、「国民が望んでいる責任を伴う変化と新しい政治、新時代を切り開く」と訴えた。 「国民の大統合」をスローガンとする朴候補は26日夜の単独テレビ討論では「クリーンな大統領、約束を守り信頼できる大統領、経済を再生し多くの雇用を生み出す大統領を望む国民の期待を集め『100％の大統領』になりたい。一生懸命働けば夢をかなえられる国、70％が中産層となる国をつくりたい」と強調した。 今回の大統領選挙を「準備された未来」対「失敗した過去の復活」と主張する朴候補は27日、大田駅前での初遊説で「現在の野党候補は自ら廃族（官職に就けない受刑人の族属）だと呼んだ失敗した政権（盧武鉉政権）の最高核心実勢だった」と文候補を批判した。 一方、文候補は25日の候補者登録に際しての記者会見で、「今度の大統領選は政権交代か政権継続かを決める重要な選挙だ」と力説。野党圏候補一本化をめぐり協議していた安哲秀候補の突然の辞退に触れ、「安哲秀前候補が渇望した新たな政治の夢は我々みんなの夢だ。その力で政権交代と新しい時代を作っていきたい」と表明した。 さらに文候補は、「今回の選挙は古い政治と新たな政治の対決、貴族候補と庶民候補の対決だ」とし、「財閥と特権階層を守ろうとする勢力ではなく、福祉と国民の暮らしを守る勢力を選択してほしい。国民と通じ合おうとせず、君主のように君臨する大統領ではなく、国民と通じ合い、寄り添う大統領を選んでほしい」と訴えた。 文候補は、27日の釜山での初遊説では「今回の大統領選こそ過去勢力と未来勢力の一大対決だ」と主張、「5・16クーデターと維新独裁の残滓を代表する朴候補が独裁を称賛して美化した歴史認識で民主主義を行うことができるか」と朴候補を批判した。 （2012.12.1 民団新聞）
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