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消えゆく同胞の住む街 在日3世が映像化
在日1世へのオマージュ…「中村区のイヤギ」
大阪で上映会開く

 【兵庫】伊丹市中村地区に「不法占拠」していた在日同胞住民の集団移転を追ったドキュメンタリー映画「中村区のイヤギ」(1時間15分)が完成。5日、豊中市男女共同参画推進センター「すてっぷ」で一般上映された。

 撮影したのは近隣の尼崎市に住む在日3世の張領太さん(25)。張さんは2年前、朝日カルチャーセンターの主宰した講座「ドキュメンタリーする快楽」で原一男監督から学んだ。その成果を生かそうと映画の素材に選んだのが新聞で見た「中村区の集団移転」の記事だった。

 中村地区に入り、1年半かけて1世から3世までの在日同胞10人と面談。10人の証言を通して半世紀にわたって劣悪な環境下で確かな生を刻んできた歴史を映像で浮き彫りにした。

 この中には取り壊される家屋と更地となった敷地、最後の地区懇親会で住み慣れた中村地区との別れを惜しむ住民の様子なども納められている。ハルモニが口ずさむ自伝的な内容の歌も印象的。張さんは「歌の意味は断片的にしかわからない。意味よりもハルモニがどういう状況でこの歌を歌っていたのか、それが分かることが大切だと思った。更地の上に今後どのような景色が広がっていくのかを見てみたい」と語った。

 中村地区は広さ約3・4ヘクタール。移転補償契約の成立時点で在日同胞を中心に115世帯264人が住んでいた。ここは大半が国交省所管の空港用地と河川用地の国有地。1940年ごろから始まった軍用飛行場の建設・拡張工事にともない同胞労働者らが飯場を設け、定住したのが始まりだ。国が「不法占拠」と見なしていたため下水道は未整備。航空機騒音の防音工事も対象外となっていた。移転補償契約が成立したことで、今年3月までに全住民が移転した。

(2008.10.8 民団新聞)
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