|
「日韓歴史共通教材の新たな地平を目指して」と題した韓日国際シンポジウムが11日、東京・渋谷の國學院大學で開かれた。歴史教科「東アジア史」を導入した韓国の動向から学び、これまでの両国歴史共通教材に関わる研究をさらに発展させようと、歴史教育研究会所属の田中暁龍さん(桜美林大学准教授)が事務局を務める。 韓国から歴史学と歴史教育の関係者6人を招いた。 「東アジア史」は従来の「国史」(韓国史)と世界史の内容を統合。両者の中間に位置する歴史単位として、12年1学期から高校のカリキュラムに選択科目として導入された。 日本の歴史教科書問題に加え、中国との間でも古代国家の高句麗を巡る論争が起こり、自国の歴史教育に力を入れる必要に迫られたのが発端だった。歴史教育の強化とともに、これまで「自国中心すぎる」という批判のあった面の克服もめざしている。『独仏共通歴史教科書』の刊行もきっかけになったという。 シンポ席上、「東アジア史」の教科書1冊を分析したという筑波大学の國分麻里さんは、「日本と中国、韓国の関係がバランスよく記述されている。近代では日本の戦争被害と被害者の数、文化的側面も載せており、一面的ではない」と評価した。 これに対して檀国大学校の具京南さんは、「韓国と日本、中国の間には長い葛藤の歴史がある。この葛藤を超え、平和をめざすのが目的」と述べた。具蘭憙さん(韓国学中央研究院)も「教育部がテーマ中心の歴史をやろうと東アジア史をつくったのに、いまだに通史の枠組みを脱しきれていないのも事実」ともどかしさを訴えた。 シンポの事務局を務めた田中准教授は、「日韓双方で報告や報告に対するコメントの準備をし、お互い率直に議論を交わしたことに大きな意義を感じる。教材案そのものの追究は今後の課題であるが、双方の信頼感は徐々に構築できていると感じる。今後の研究成果に期待をしていただきたい」と語った。 (2014.1.29 民団新聞) |