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第56回定期中央委員会 2002年度総括報告(案)(03.03.19)
ソウルW杯スタジアムで「テーハンミング」と叫ぶ第2回オリニ・ソウルジャンボリー参加者(昨年8月)
課業遂行へねばり強く努力

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活動報告(事業総括)

 昨年1年は、私たちが予想したように米国を中心とした国際的反テロ戦争の延長の中でイラク問題をめぐって新しい戦争の危機と不安で緊張が継続しました。

 このような渦中でも歴史的な韓・日共催「サッカー2002年ワールドカップ大会」の成功により東北アジアは平和的な雰囲気が醸成されました。

 特に9月の小泉日本首相の平壌訪問で「朝・日修交」の糸口が開かれ、東北アジアの新たな平和体制が確立されるかのような希望的な動きがみえました。

 しかし、北韓の日本人拉致問題から火がつきはじめた反北韓世論が日本社会をおおい、さらに10月に北韓の核開発問題が新たに浮上することによって、韓半島だけでなく東北アジア全体が新たな危機を迎え緊張状態が続いています。

 このような事態が同胞社会にも大きな影響をおよぼしています。

 なによりも朝鮮総連と総連同胞に大きな衝撃を与え、反北韓・反総連世論は総連組織自体の根幹を揺さぶり、総連同胞の大量の組織離脱現象を呼びおこしています。

 それだけでなく、反北韓と韓国との区別が難しい日本社会では、私たち同胞社会全体にも決して良い影響を与えていません。

 私たちは、以上のように同胞社会をとりまく情勢と与件が不利になっていく状況の中でも、昨年与えられた課業遂行のために、ねばり強く努力してきました。

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地方参政権獲得運動

請願・要望、持続的に
「住民投票権付与」は進展

 地方参政権をめぐる日本政局の動向は、決して私たちに有利なものではありませんでした。

 日本自体が経済的な危機状況に陥っており、その克服のための対策をたてなければならないなど、問題が山積しており、地方参政権法案の審議自体がなされませんでした。

 第154回通常国会は会期まで延長したが継続審議案件として次の臨時国会に移送されました。 ただし、これに先だち7月29日の与党3党党首・幹事長会談で「その間国会で継続審議になっている永住外国人地方参政権付与法案について次期臨時国会で審議を促進する」という合意をみました。

 しかし、第155回臨時国会でも、北韓の拉致、核問題も重なり、日本政府自体の急を要す法案の通過に汲汲とした余り、参政権法案はまたも今年の通常国会に継続審議案件として先送りされました。

 その間、韓・日ワールドカップ共催の成功により多少でも審議が促進されるものとみられ、金大中前大統領は小泉首相との首脳会談(7月1日)の席上、再度参政権問題に言及しました。

 そして、各政党に対する請願活動と地方議会に対する私たちの要望書採択活動は、持続的に展開してきました。(2003年2月末現在、3302自治体中1513の自治体が要望書採択)

 参政権問題が足踏み状態を余儀なくされている困難な状況の中で、日本の市町村合併に対する住民投票問題が提起されると同時に、永住外国人住民に対する投票権付与運動が着実に進展しています。

 今現在(2003年2月28日)1府13県25個自治体で住民投票条を制定して永住外国人の住民投票権を認めています。これは、永住外国人を地域住民として認定するだけでなく地域社会の問題に参与可能な権利を行使できるようになったという点で、高く評価すべき運動です。

 また、地方参政権と直結してはいないが、今後私たちの地方参政権立法化推進に大きな後押しになるものです。

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2002年W杯大会と同胞和合

韓・日架橋役果たす
多くの総連同胞と「合同参観団」組織も

 歴史上初めてアジアで韓・日両国共催で開かれた2002年ワールドカップ大会は、ワールドカップ史上最高の成功をおさめました。韓国は4強入りという快挙を、日本も16強に入り全世界を驚かせました。

 それだけでなく、本国での700万を越える国民が参加した応援熱気は、「大韓民国」という掛け声と共に全世界に伝わり知られました。

 ここ日本でも、韓・日の若者たちを中心に共同応援を繰広げました。

 本団は「2002年ワールドカップ大会後援会」を組織して大会の成功のため、同胞社会が日本の長期不況で厳しい経済状況にあるにもかかわらず1億数千万円もの募金を韓国組織委員会と日本組織委員会に伝達しました。

 これはまた、日本国内開催地での同胞ボランティア活動と共に日本での共生をめざしている本団が韓・日の架橋的役割を果したと自負しており、民団の位相を一層高めました。

 特にワールドカップ期間中、朝鮮総連と協議して多くの総連同胞と共に「合同参観団」を組織し、ワールドカップ大会応援熱気をさらに盛り上げました。

 これは、実に91年に千葉で開かれた「世界卓球選手権大会」以後11年ぶりに民団と総連が組織として共同行事を遂行したという点で、今後の同胞社会の和合と統一のための大きな契機になったとみるべきものです。

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民族金融機関に対する支援

「地域協議会」を組織
全組合一致協力へ体制整備にも努める

 昨年7月末で日本金融当局の政策決定によって全破綻信用組合の引き受け作業が終わりました。 幸いなことです。

 本団は、昨年中央委員会の方針によって現存組合の該当地域民団と商工会議所、信用組合幹部らで構成する「同胞金融支援地域協議会」を全国的に組織しました。

 そうして資金流動性の不安を解消するよう預金流出防止、引当金増額等の具体的措置を講じるよう努力しました。

 また、全国的に分散している信用組合の独自的な対処には限界があるため、韓信協を中心に全組合が一致協力できる体制整備に努力してきました。

 6月14日に本国で「全国組織幹部拡大会議」を開き、民族金融機関支援に対する全団的意思統一と本国政府に対する財政支援要請の統一行動を行いました。

 幸いにも完全ペイオフ解禁が2年延長され、その間に各組合が自助努力をしながら、日本金融情勢の変動に積極対応できるよう体制強化に力を注がなければなりません。 その後押しのために韓信協が本国政府に財政支援を要請する問題に対しても、商工会議所と一緒に全団的に支援しています。

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オリニ・ソウルジャンボリー

韓日両政府の支援得る
民族教育の新里程標次世代へのため大切に

 一昨年に続き第2回オリニ・ソウルジャンボリーは364人のオリニと父母らが参加して京畿道龍仁で成功裡に開催しました。

 特に今回の行事は、本国政府の協助はもちろん日本文部科学省の後援も得ることができました。このことから、今後この行事は韓・日両政府の支援のもとで行うことが可能でしょう。

 日本全国に分散して育っているオリニらが一カ所に集い、連帯感を育み、本国のオリニらとの交流を通じて自然に民族意識の芽が開くようになりました。

 在日同胞次世代に対する民族教育の新しい里程標として、「オリニ・ソウルジャンボリー」を大切に育ていかなければなりません。

◆◇◆◇◆◇◆◇

 以上のような活動以外にも、組織的には6月14日に本国で「全国組織幹部拡大会議」を開催して地方参政権問題と民族金融機関問題に対する意思統一と行動統一を期しました。

 また、全国的なIT化推進方針の下、中央、地方の間で約80%が「Eメール」によって公文書、通達文を交換しています。「民団ホームページ」の拡充を通じて対外宣伝面に寄与しており、「ウリマル(韓国語)ホームページ」の新設により本国に対する民団の弘報活動も大きく進展しています。

 それだけでなく、婦人会を中心とした「老人ホーム」建立運動、青年会の「在日同胞の歴史」を伝える運動など、多様な活動を展開してきました。

 2002年度は、在日本同胞社会をめぐる与件と情勢が良くなかったにもかかわらず、全国各地の団員が絶えず同胞社会の明日のために黙黙と励んできた1年でした。

(2003.03.19 民団新聞)
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