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<横浜中央信用組合>同胞・地域社会の活性化担う
横浜中央信用組合の門出を祝っての鏡開き

 横浜中央信用組合の出帆は、韓信協(在日韓国人信用組合協会)の主導による旧中央商銀、旧あすなろ信組のねばり強い合併努力と、民団・韓商連の全面支援が噛み合うことで実現した。設立から58年になる韓信協にとっても過去最大のプロジェクトとなった。在日同胞社会にとって久々の慶事であり、同胞経済の活性化にも期待が広がる。だが、合併効果を拡大するためには初年度が重要であることは論を待たない。常勤役職員の頑張りはもちろん、韓信協・民団・韓商の3者一体となった力強い協力が望まれている。

1年越し協議実る…民団・韓商連も全的に支援

 旧中央商銀と旧あすなろ信組はここ数年、ともに不良債権の圧縮、減資や出資金増強など経営基盤の強化に努める一方、抜本的な経営健全化に向け韓信協会員組合との合併を模索してきた。この2組合が「両組合による合併が最善の策」との結論に達したのは昨年2月の韓信協役員会だった。

 それまでにも、そうした真摯な意識が共有されていなかったわけではない。「会して議せず、議して決せず、決して行わず」式に流れることなく、結論を実行に移すのが早かったのはそのためだ。合併協議委員会は翌3月に第1回会議を開いた。

 以来、協議委は計16回に及んだ。この他に、相手組合の資産状況を精査する自己査定相互検証チーム、合併に向けた実務作業部会、さらには企画・人事・総務・審査・営業など業務分野別のワーキング・グループが頻繁に会合を重ねてきた。金融庁、全信組連、さらには民団、韓商連とのたびたびの折衝にも労をいとわなかった。

相互検証通じ信頼関係築く

 旧中央商銀は、横浜商銀が静岡・茨城・千葉3商銀の事業譲り受けを経て北陸商銀(福井商銀が富山・石川商銀の事業を譲り受け)と統合した組合だ。旧あすなろ信組は、長野商銀が群馬・栃木の2商銀と合併して誕生した。その後、新潟商銀の事業を譲り受け、また、韓信協組合のない山梨を営業エリアに組み込んだ。

 両組合とも存続組合だった経緯があり、合併にありがちな隘路を十二分に経験していた。両組合はそうした経緯から、確固とした信頼関係を築くために、人的交流を深めることで経営文化を融合させるのはもちろん、経営状況の自己査定、相互検証を徹底するとともに、金融コンサルティング専門会社による精査も受け入れてきた。

 しかし、これだけで合併はできない。金融機能強化法に基づく公的資金の導入が欠かせないからだ。それを可能にするためには、まず、両組合の信頼関係構築とともに、合併組合のガバナンス(統治・管理)、中でも強力なリーダーシップを持つ理事長最適任者の選定が求められた。さらには、自助努力による資本増強が成功しなければならない。

 韓信協会長でもある呉龍夫氏が九州幸銀の理事長を辞任し、存続組合となる旧中央商銀の理事長に就任したのは、その要請に応えるためだ。自助努力による資本増強は、その呉会長の主導によって進められた。普通出資があすなろ信組エリアを中心に11億円、優先出資では全国の有力経済人や法人から14億円、合併2組合を除く韓信協会員5組合から21億円、合わせて46億円強を集め、目標を達成した。

果断な決意と速やかな実行

 これらを受け今月5日、関東財務局が優先出資発行を認可、7日には同局が合併を認可し、金融庁、全信組連が公的資金190億円の注入を正式発表するに至った。この優先出資は今月末までに発行される。

 今回の合併成功の主な理由として、▽民族金融機関としての危機意識に基づく果断な決意と実行▽踏み込んだ相互検証による予断の徹底排除▽金融当局や民団、韓商連など関係機関との密な折衝▽組合員・総代らに対する説明責任の全うなどがあげられる。

■□
喜びひとしお…合併祝賀会
「自助努力に感銘」「結束固め前進だ」

 新生・横浜中央信用組合が出帆する前日、横浜市内で開かれた祝賀会に両組合の理事、韓信協会員組合の理事長をはじめ営業エリア12県の民団地方本部団長、韓商会長ら80余人が参席した。

 呉龍夫理事長が「45億円の不良債権を消し、新たにスタートを切った。立派になったな、と言われるよう頑張る」と決意表明。続く来賓あいさつで最初に登壇したのは、合併成功に重要な役割を果たした全信組連の内藤純一理事長だ。

 「韓信協から合併構想を聞き、自助努力の姿勢に感銘を受けた。業界の大きな前進のためにも『何とかしたい』と思った。また、韓信協を通じて韓国政府にも、困難な事情を踏まえ、非常に適格に交渉していただいた。新たな出発を全信組連も全的に後押しする」

 この力強い激励を皮切りに、李壽尊駐横浜総領事が「信組の環境は厳しい。これからが肝腎だ。旧組合の出身を超え、一致団結を」と訴えれば、旧あすなろ信組の会長でもあった呉公太民団中央本部団長は、「困難を克服し、合併を成就させた。韓信協を中心に我々の力が発揮された証だ。在日の力は捨てたものではない。胸を張って『我らが信組』と言えるよう、前進を」と呼びかけた。

 旧中央商銀の理事長・会長を歴任した洪采植韓商連会長は、前回の合併を想起しながら「旧北陸商銀に感謝したい」と述べ、「今回、強力な指導力のもとに見事な自助努力があった。経済活性化へ韓商連もいっそう力強く支援する」と表明。

 李永龍駐新潟総領事が「資本増強で見せた在日同胞の底力は称賛に値する。より豊かな社会を」と乾杯の音頭をとり、鏡開きと続いた。

 最後に、鄭進民団中央常任顧問が「私は旧長野商銀を起点に信組活動に半生を捧げてきた」と前置きし、「韓信協会員はかつて39組合あった。金融波動の過程で合併・統合が相次いだが、今回の合併は民族金融機関がしっかり踏みとどまったことを意味する。民団とともに、同胞社会と韓日関係の発展に再び力強く参与して欲しい」と結んだ。

■□
合併までの道のり
営業エリア12県 18店舗
預金量1122億円 自己資本比率24・4%

■2013年
1月18日 韓信協、新年役員懇談会で中央商銀とあすなろ信組の抜本的な経営健全化方案を論議

2月15日 韓信協役員会、▽両組合は各理事会承認の下、合併協議委員会を立ち上げ、合併に向けて協議を開始する▽両組合は合併に向けて減資をしないが、一定額の自助努力を行うことなど決議

3月7日 第1回合併協議会、▽委員を8人とし、必要に応じて増員▽韓信協主導で協議推進▽金融コンサルティング専門会社の参加を検討することなど決議

  14日 第2回合併協議委、両組合は対等合併とし、本店を中央商銀本店とすることなど決議

  29日 中央商銀、あすなろ信組、韓信協、3者間の守秘義務契約書を締結

4月5日 第1回自己査定検証作業部会開く。両組合の検証作業要員は4人ずつとし、3日間ずつ相互訪問による検証を確認

5月24日 韓信協、両組合の合併推進状況に関する記者会見。この間、全信組連、金融庁、民団中央本部、韓商連とも事前協議

7月1日 第1回合併推進実務作業部会開く

8月28日 呉龍夫韓信協会長、民団中央本部代表団とともに朴槿恵大統領を礼訪、50億円の出資支援を要望

9月24日 両組合、呉会長から合併作業に遅れが出ているとの指摘を受け、韓信協主導による合併実現に一丸となって取り組むとの覚書提出

10月16日 第9回合併協議委、合併組合の理事長に呉会長を内定決議

  24日 両組合の理事会、合併組合の理事長に呉会長内定を承認

11月18日 中央商銀理事会、合併契約書を承認。合併組合理事長内定者の呉会長を理事に推薦

  19日 あすなろ信組理事会、合併契約書を承認

12月5日 両組合理事長、合併契約書に署名捺印

  19日 両組合、臨時総代会で合併契約書を承認。中央商銀は呉協会長を理事に選任、同日の理事会で理事長に選任

■2014年
1月10日 呉会長、駐日経済公使、財経官を訪問、本国支援資金の条件変更の実現に協力を要望

  24日 岡山商銀理事会、横浜中央信組への優先出資1億円拠出承認

  27日 九州幸銀理事会、同優先出資5億円を承認

  30日 広島商銀理事会、同優先出資5億円を承認

2月10日 愛知商銀理事会、同優先出資5億円を承認

  21日 あすか信組理事会、同優先出資5億円を条件付き承認

  25日 両組合、最後の理事会で公的資金200億円を申請

  28日 資本増強自助努力分、46億4000万円が入金

3月3日 全信組連理事会、公的資金200億円および合併支援金10億円を承認

  5日 関東財務局、優先出資発行を認可

  7日 関東財務局、両組合の合併を認可。金融庁、全信組連が公的資金190億円注入発表

  10日 合併実施、横浜中央信用組合として営業開始

  31日 横浜中央信組、優先出資発行予定

(2014.3.12 民団新聞)
 

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