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南北間初の将官級軍事会談が、今日(26日)に北韓・金剛山地域内の北側施設で開かれます。
韓国側は、この会談で、ワタリガニ漁のシーズン(5〜6月)を迎え、西海での偶発的な軍事衝突の防止策を最優先的に協議し、合意したいとしています。
初の将官級会談への期待
双方に多数の死傷者を出し緊張を高めた99年6月の「延坪島海戦」と2002年6月の「西海交戦」は、この時期に起きています。紛争再発防止に関する南北間の協議と合意がないまま今日に至り、何時また同様な事態が発生するやもしれません。南北双方の漁民の安全操業の保証ためにも協議と合意が急がれます。
北側は近年、西海5島を含む西海海上での南北の衝突防止のため駐韓国連軍によって53年8月に設定され、事実上の海上境界線の役割を果たしてきた「北方限界線」(NLL)の存在を再び否定しています。そのことが西海での緊張と軍事衝突の大きな要因となってきました。しかし、この問題は、すでに南北双方の国務総理が署名し、92年2月に正式に発効した「南北基本合意書」で、「今後双方が合意して海上境界線を確定するときまではNLLを尊重する」ことを約束しているのです。その「変更」には、南北間の協議と合意がなければなりません。
韓国側は、偶発的な軍事衝突を防ぐための方案として南北の西海艦隊間直通電話の開設南北軍艦間の共同周波数使用旗など視覚的手段を利用した相互連絡などを提案しています。
関係安定化と一層の発展へ
今回の会談では、西海海上での紛争および軍事衝突防止へ、大きく踏み出し、早期に合意に達することを心から願ってやみません。そのためにも、この会談を1回限りで終えるようなことがあってはなりません。西海にとどまらず南北間の軍事的側面における緊張緩和と相互信頼構築のためにも将官級会談の定例化が望まれます。
あわせて、2000年6月の南北首脳「6・15南北共同宣言」直後に初めて開かれ、次回の会談開催に合意しながら、北韓側の約束不履行で先送りされてきた第2回国防長官会談を早期に開催、定例化し、韓半島の恒久的で確固とした平和体制の構築に向けて、核・軍事問題の解決に積極的に取り組むことが期待されます。
「わが民族同士」を強調する北韓当局は、第1回南北国防長官会談で、双方が「軍事的緊張を緩和し、韓半島に恒久的で強固な平和を実現し、戦争の脅威を除去することが緊要な問題だということで理解を同じくし、共同で努力していく」ことを約束したことを、この機会に想起すべきです。南北間の合意・約束を誠実に順守・履行してこそ、南北関係の安定化とさらなる発展を期すことが可能となるからです。
(2004.5.26 民団新聞)
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