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父・マルセ太郎の「芸人魂」を継ぐ
トークパフォーマンスで活躍
【京都】「スクリーンのない映画館」に代表される独特の語りの世界で存在感を発揮した故マルセ太郎さんの末娘。父亡きいま、マルセさんの「芸人魂」を継承し、発展させようと模索している。
父の存命中に喜劇集団マルセカンパニーに参加、一緒になって4本の芝居を創りあげた。いま思えば、貴重な体験だったという。「マルセ太郎という稀有な存在である父親を持った者として、それをバックグラウンドにこれからのトークパフォーマンス活動に力を入れていきたい」と話す。
父親からは「知性的な笑い」を学んだ。「真実を描けば、自ずと笑いが生まれる」という言葉を大切にしている。マルセさんが01年、肝臓がんのため67歳で亡くなると、「父が好きだった(舞台からの鳴り止まぬ)拍手で見送った」。
1969年、東京生まれ。父の意思で家族そろって日本国籍を取得。やがて本名の「金原」に違和感をもつようになり、25歳から通称名の金を名乗る。金さんは「17歳で海を渡ってきた大好きな祖母が亡くなり、私と朝鮮を結ぶ糸が切れたかに思え、せめてその足跡になりえる名だけは残したいと思った」。
2000年に名前の由来ともなった梨花女子大学の語学堂に短期留学。現在は在日2世精神科医がクリニックに併設した京都の認知症デイケアで介護スタッフとして働きながら、出前ライブに出演している。
将来は「ゲストハウスを構築して、多くの住民たちとの活動の場を」と夢見ている。
(2011.11.10 民団新聞)
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