民団社会2013年閉塞感を吹き飛ばせ…見せたぞ創意と地力

<民団社会2013年>閉塞感を吹き飛ばせ…見せたぞ創意と地力


2013年の韓日中3国の関係は、昨年末の安倍晋三首相に続いて朴槿恵第18代大統領（2月）、習近平国家主席（3月）が就任し、ともに新首脳が誕生したにもかかわらず、新規まき直しどころか緊迫の度を高めたまま終わろうとしている。　3回目の核実験を強行して核戦争危機を煽った北韓は、「ナンバー2の実力者」を処刑、血なまぐさい大規模粛清によって体制を激震させている。中国の一方的な防空識別圏拡大もこの地域に新たな火種を投じた。こうした危うい情勢は在日同胞社会の閉塞感をも強めてきた。　だが、民団は地域レベルの韓日親善活動をいつにも増して広げ、関係改善へ市民の立場から圧力をかける一方、中央本部幹部による支部巡回・対話集会や支団長ワークショップなどを通じて現場からの組織活性化に努め、次世代育成や新規定住者との紐帯強化にも取り組んだ。見通しの悪い時代であればこその思いで、組織力量のジリ貧に歯止めをかけ、再生を図るべく、活動の多様化と質向上に創意を凝らした1年であった。


北韓の核を許さず北韓は2月12日、国連安全保障理事会の決議を無視して3回目の核実験を強行、核戦争危機を煽った。全国団員らは総連の中央・地方本部に対する糾弾行動を一斉に展開した。写真は13日の東京本部による総連中央本部への抗議行動

朴槿恵第18代大統領就任式に在日1200人　2月25日、国会議事堂前広場で行われた式典に在日同胞1200余人を含む約7万人が参加。民団は当日、ソウル市内のホテルで「希望の新時代を開く在日同胞の集い」を開催。朴大統領は「在日同胞の恩を忘れない」との感謝のメッセージを寄せた

休戦協定から60年民団と大使館は「6・25戦争63周年　友情と決意」と銘打った式典を東京・四谷の韓国文化院で共催、平和的で民主的な統一への決意を新たにした

在日義勇軍遺骨移葬記念追悼慰霊祭在日学徒義勇軍戦死者の遺骨が国立墓地ソウル顕忠院に移葬されてから50年の節目となった10月1日、「記念追悼慰霊祭」が同院で執り行われた

韓商連の正常化へ大同団結を推進　韓商連（洪采植会長）は4月24日、韓国中央会館で第51期定期総会を開き、旧執行部一派による分裂策動を糾弾し、完全正常化への決意を新たに

オモニの絆さらに　婦人会中央本部（余玉善会長）の全国大研修会が6月4日の九州・中国・四国地協を皮切りに全国5カ所で開催され、合わせて2000人が参加。若い世代も目立ち、次世代育成の場ともなった

「国軍の日」に330人参観　ソウル空港（空軍基地）で開かれた建軍65周年「国軍の日」式典で5年ぶりの軍事パレードが展開された

李丙琪新駐日大使が6月4日に赴任 6月28日には民団中央本部主催の在日同胞歓迎会が都内のホテルで催され、350人が参加した


大使館が新庁舎に移転　建て替え工事が完了し、東京・四谷の韓国文化院に移転していた大使館が6月26日、南麻布の新庁舎で業務を開始した（7月18日の開館式）

虐殺から90年　関東大震災から90年の9月1日、関東各地の民団では追念式を行い、悲劇を繰り返さないためにも、共生社会を実現しようとの思いを新たに。写真は李鍾一支団長が大礼を捧げた民団千葉船橋支部の祭祀

民団代表団、朴大統領を訪問　中央本部3機関長ら26人の民団代表団は8月27日から29日にかけて本国要路を訪問。28日には青瓦台に朴槿恵大統領を訪れ、忌憚のない意見交換を行った。朴大統領は民団を「在日の求心体」として高く評価し、積極支援を惜しまないと言明

第4次21世紀の朝鮮通信使　ソウル‐東京　日韓友情ウオーク　4月1日から5月20日にかけ、全行程を踏破した。民団中央本部が後援したほか各地で民団が一行を歓迎

コリアタウン活性化へ　民団韓食ネット協議会（呉永錫会長）の「2013年新大久保スタンプラリー・オリンピック」が8月17日から6日間行われた。韓国飲食店の知名度アップと20年東京オリンピック招致に向けたキャンペーンで、1853人が参加

道民会新設　世代交代が進んでも故郷との縁は永遠に。3月2日、岡山県で慶尚北道道民会が発足した

市民にキムジャン講習　民団静岡本部（金成根団長）は10月20日、清水港興津フェアでキムジャン講習を実施、お揃いの民団ロゴ入りエプロンと三角巾をかぶった市民70人が参加

男の料理教室、大賑わい　民団鳥取・米子支部（李幸鎬支団長）では会館を有効活用し、地域住民との交流もかねた「男の料理教室」を4月から定例化した

温い手　民団大阪・八尾支部（朴清支団長）は3月2日、支部会館内に通所介護事業所ムグンファを開設。送迎、入浴、運動機能向上などの新サービスを提供する

山と海の地方がコラボ　民団千葉本部（金鎮得団長）が九十九里で開催した第68回光複節記念式典には、海のない長野や山梨のオリニたちも含む450人が参加、地引き網などを楽しんだ

国体で2連覇　第94回韓国国体・仁川大会（10月18～24日）で在日選手団（団長・鄭進民団中央常任顧問）は海外同胞の部で過去最多の金メダルを獲得、連覇を果たした（優勝杯を掲げる鄭進選手団長）

「韓日祝祭ハンマダンｉｎ東京」　9月21、22日の両日、日比谷公園で開かれ、5万人の人出で賑わった。両国の調和を願い、大鍋を使ってのビビンパ作りも。高円宮久子妃、安倍晋三首相夫人の昭恵さん、岸田外相など日本側来賓、李丙琪大使、呉公太中央団長もしゃもじを持って加わった

怒る市民たち　ヘイト・スピーチに反撃　昨年から東京や大阪の同胞集住地区で「韓国人を殺せ！」などと騒ぎ立てる集団が出現。これを「日本人の面汚し。帰れ！」と叫ぶ日本人市民の反レイシスト運動が広がった。写真は新宿区職安通りでヘイトスピーチに怒りの声を浴びせる市民たち＝9月8日

支部巡回つづく　民団中央本部の団長・副団長らによる2年目の支部巡回・対話集会が4月6日から始まった

民団活性化へ支団長が先頭に　全国を３ブロック（関東・東北、九州・中国・四国、近畿・中北）に分けての支団長ワークショップは、各支部が成功事例や特色ある事業について活発に意見交換。支団長たちは「組織活性化は現場から」の気概を共有し、絆を深め合った

全国監察機関研修会　11月21・22の両日、熱海市のホテルで開かれ、組織活性化へ執行部と力を合わせるとともに、従北勢力封鎖の先頭に立つことを確認した

「新旧在日」の団結へ一歩ずつ　呉公太民団中央団長は5月9日、在日韓人フォーラム・オレの発足1周年記念で講演、「同胞共通の課題に対して新旧の区別なく、民団を中心に対処しよう」と呼びかけた

3000人、心一つに汗をかく　「2013　ハンマダンｉｎ大阪」が10月6日、大阪城公園太陽の広場で開催され、全員参加型の運動会で団員やその家族、韓人会会員らが楽しんだ

10月マダン‐各地で韓日交流の宴　同胞の絆を確かめ、地域社会で韓日交流を図るマダンが今年も盛況だった。10月27日の民団佐賀本部（鄭清俊団長）のマダンは、子どもたち10人1組で構成する5チームの躍動感溢れるダンスなどで湧いた

「脱北者支援民団センター」10周年　命がけで北韓を脱出して日本にたどり着いた元在日北送同胞の定着を支援している同センター（代表＝呂健二民団中央副団長）が6月で開設10周年を迎えた。写真は脱北者関西交流会

作品賞1位に　北送事業によって離散した自身の家族を題材にした在日2世ヤン・ヨンヒ監督の映画「かぞくのくに」が「第86回キネマ旬報ベスト・テン」日本映画作品賞1位に選ばれた（2月10日の表彰式で。中央がヤン監督）

会計実務を万全に　民団中央本部は6月13日、全国の会計実務者を中央会館に集め、予算・決算書の作り方などについて研修した

育て！未来世代…次世代母国研修、今年も　中学・高校・大学生合わせて300人近くが参加。写真は8月19日、国軍キャンプを訪問して、なれない敬礼をする大学生たち

在日青年・学生と留学生が初の交流イベント　民団中央団長杯争奪・第1回次世代ボウリング大会が10月26日、都内で開催され、民団傘下の青年会、学生会と在日韓国留学生連合会の会員120人が友情を深めた

ウリナラ　キャンプ　韓国にルーツを持つ近畿地方の小学5・6年生を対象とした「2013年在日同胞オリニ・ウリナラキャンプ」が8月19日から5日間、京畿道龍仁市の慶熙大学校国際キャンパスを中心に行われた。予定を上回る211人が参加

土曜学校20年　東京韓国学校付設の土曜学校が20周年。4月20日の13年度開講式には5歳児から中学生まで389人が入学

新しいコートで　名古屋韓国学校の敷地内にフットサルコートが完成し、9月21日には竣工式が行われた。次世代を担うオリニのためにと、在日大韓体育会中北本部（李豊宏会長）が寄贈した

「みんだん生活相談センター　おかやま」　6月14日、岡山韓国会館に開設された。地元の専門家8人が各種相談に対応する


被災地宮城から初参加　民団中央団長杯争奪第7回オリニ・フットサル全国大会が7月21日、神戸市のアスコフットサルパークＭＩＹＡで開かれ、小・中20チーム250人が参加した。東日本大震災の被災地宮城から初めて単独チームも

若手活動者を育てよう　民団東北地方協議会は11月22日から3日間、宮城韓国会館に20代から40代の青・壮年活動者47人を集めて、講義と討論を通じて問題意識を高め、地協内のネットワーク拡大と自主的なイベントの開拓で、過疎地のハンディを克服することを誓い合った

舞踊、チャンゴ、民謡、カラオケを皆で　婦人会東京本部（河貴明会長）は8月5日、韓国中央会館の「ＭＩＮＤＡＮスタジオ」に、講師8人による講座6科目の「国際伝統文化教室」を開講した

９文化グループに助成金 2013年度民団文化芸術活動助成事業の対象となった９グループに助成金（100～20万円）が伝達された。写真は呉中央団長、金辰植総領事（右から３人目）とグループ代表ら10月12日、韓国中央会館