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とっておき韓日通訳秘話《8》崔銀珠さん(中)
行間の「思い」こそ肝心…逐語訳に滲ませ伝達

 韓日間の経済分野の懸案として、大きくクローズアップされているFTA(自由貿易協定)。総論賛成、各論反対が続く中、政府間交渉は頓挫したまま、遅々として進んでいないようだ。

 こうした交渉の現場で時々思い出すことがある。

 一昔前の両国の経済分野における議論のテーマは、毎回おなじみの技術移転だった。ブーメラン効果を懸念して移転を渋る日本側に対し、韓国側は隣の国のよしみ、先進国としての雅量を説きつつ、技術移転の制度的仕組み構築を求めた。

 そんな中で行われた、とある経済分野の協議。会議も終盤にさしかかり、肩透かしを食らったと感じた韓国側は日本側に対し「誠意が感じられない」と出た。

 これに対する日本側発言には苛立ちを通り越して憤りさえ滲み出ていた。行間に流れる「いい加減にしろ」のメッセージ。私はそれを無我夢中で通訳し、さまざまな思いが交錯したまま会議は終了。

 ブースから出た私に韓国側の出席者はこうおっしゃったのです。

 「貴方の韓国語訳を聞いていると、まるで日本側に怒られているようでした。日本人の口調は優しい感じだったけど、彼って怒っていたんですか」

 その瞬間、「でかした」と思った。話し手の静かな口調から滲み出ていた憤りを伝えられたと思ったからだ。

 私は発言者の「思いの強さ、感情の高ぶり」の「度合い」を伝えたいと思って通訳して来た。皆同じ人間。だとしたら、話し手の言わんとすることの思いの強さ、色あいを、同じような強さと濃さで伝えることも可能なはずだ。

 韓国語に訳す時はハキハキと若干のストレートさを出し、パンチを利かせる。日本語に訳す時は声のトーンを抑え、少しだけひねって変化球にする。自由自在にそれが出来れば本望だ。

 それにしても、掴み所がなく落としどころも見つけにくい「誠意」談義の多かったかつてとは違い、最近では企業・団体間の関係も対等でビジネスライクだ。一方的でない双方向のギブ&テイクが成立している幾多の場面に遭遇する。

 時には「これからは何といってもAです。わが社はAに加えてBも開発中です。御社もご検討のほどを」などと余裕綽々の韓国企業も見かける。文字通りの「隔世の感」だ。そこに至るまでの韓国企業の頑張りにみんなで拍手を!

(2005.11.30 民団新聞)
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