| 1959年ソウル生まれ。専修大学商学部卒。00年にインターテクノロジー創業。在日韓国人連合会首席副会長。2女。
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LED照明製品の販売 インターテクノロジーの権奇周社長 50カ所の代理店 一般家庭用から、店舗・工場・倉庫などの産業用にいたるまで、韓国で製造されたLED照明の取り付けが主な業務。 「照明の種類は数えきれないほど多いが、看板やインテリアも含め、照明と名のつくものすべてに対応できる」 昨年度売上額は約10億円、社員は16人。北海道から沖縄まで全国に50カ所ほどの代理店を有する。 ソウルで大学を卒業し、商社関係に就職。もっと日本について学ぼうと、1987年に来日した。赤坂の焼肉料理店などさまざまなアルバイトをしながら再び大学に通う。 会社勤めをしてから2000年にインターテクノロジーを創業。アルミホイルやタイヤなど自動車部品の輸出入・販売に従事した。ところが、自動車業界が不況のため、仕事に行き詰まる。 転職まで考えていた5年前、LED照明の販売を始めた知人の紹介を契機に、みずからも参入した。電気工事業の免許を取得し、照明に関する交換工事も一手に引き受けている。 「当時、LED照明を取り扱う日本企業はほとんどなく、認知度が低かった。しかし、発光効率が高いうえに長寿命、環境保全と省エネルギーの観点から、新技術に注目する会社が多かったのは幸いだった」 LED照明の寿命は4万時間といわれ、一般の白熱電球と比べて40倍も長持ちし、消費電力は10分の1にすぎない。 部品関係を取り扱っていたとき、営業エリアは自動車業界に限定されたが、照明関係の場合、どの業界でも利用するため、広範囲だ。そこで、「代理店システムを導入した。日本全国行かないところはない」。 迅速対応武器に この5年間で需要が急激に伸びる。当時は高価だった商品が大幅に値下がりし、追い風になった。さらに、昨年3月の東日本大震災以降、節電気運が高まり、LED照明が脚光を浴びるようになる。 「全国で使われている蛍光灯は数億本にのぼる。それを交換するだけでもすごい量だ。新素材が登場するまで、当分はLED照明時代が続くにちがいない」 大手企業がこぞって参入しているが、大手の場合、製品選定などに慎重なため商品化が遅い。 「中小企業は迅速な対応が可能で、小回りがきく。大手より早く新製品を出荷できるのが利点だ」。最新の設備で全工程を自動生産し、十分な在庫と短い納期、競争力のある価格を実現している。 在日韓国人連合会(韓人会)の首席副会長を務める。「来日して26年目。韓人会の創立時から関わってきた」。子どもが東京韓学に通学したときはPTA会長を務めたこともある。 全国どこでも営業エリアとなるため、地方出張が多い。韓国にも毎月1回は行く。「日本を回って印象深かったのは九州地域。食べ物がおいしく、自然景観に恵まれており、住んでみたいと思った」 ◆(株)インターテクノロジー=東京都千代田区飯田橋2―1―2葛西ビル1F(TEL03・3262・7000) (2012.11.7 民団新聞) |