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「真の自分」覚醒の機に…康孔鮮青年会長
在日韓国青年会中央本部会長 康孔鮮
青年会中央30周年を迎えて

 1977年2月27日に誕生した本会は、結成30周年を迎えます。この間、在日同胞社会も大きく変化し、3世・4世の世代が中心になりつつあります。国籍すら様々な3世・4世は、1世・2世の不断の努力により築きあげられた豊かな在日同胞社会を享受してきた世代です。この社会を当然のものと安逸に受けとめることなく、諸先輩方の不断の努力によって創設された歴史の上に、私たちの今の生があることを深く認識し、その功績を後世に継承することは重要な使命であると考えております。

 本会の草創期は、民団組織の混乱事態にともなう余震のなかで、敵性団体との闘争に終始しました。その後は、指紋押捺制度撤廃を含む外登法改正運動、「法的地位91年再協議」問題など、各種差別撤廃・法的地位獲得運動の先頭に立ち、本会の社会的地位を確固たるものとしました。地方参政権獲得運動にあっても、「地域との共生」をキーワードに、在日韓国人の存在を日本社会へアピールする活動を通して、よりよい在日同胞社会の実現に尽力してまいりました。

まず歴史を学ぶ

 何よりも本会は、在日同胞の前衛的な立場から、自らの民族的尊厳、そして定住外国人の基本的人権の確立に邁進してきました。今や社会は大きく変化し、「人権」の概念が確立しつつあります。本会がその道筋に寄与した功績は、決して小さくはありません。

 そして現在、同胞青年たちが国籍や価値観を多様化させる新たな時代に対応して、本会のあり方を創造的に現実化させるために、全力を傾けているところです。

 私たち青年会は、「韓半島に出自がある」という思いを共有してきました。どの社会に属そうとも、人は自分自身の出自を語らずに、自分らしく生きていくことは難しいでしょう。出自をより深く理解し受け入れることは、どの様な状況においても自分らしく生きていくことのできる強さを担保するものです。

 それは祖国の歴史、そしてこの地で形成してきた在日同胞の歴史を学び、自分自身の歴史的・社会的位置を明確にすることから始まります。多くの青年と出会い、ともに語り、自分自身の立ち位置を確認し、そこにある「真の自分」と向き合うことが必要です。目指すべきは「青年の覚醒」です。

 日本社会には、私たち在日同胞を含め様々な価値を有する市民が存在しています。こうした社会においては、お互いの違いを認め、他者の価値を理解し、共に生きていくことが求められます。そのためにはまず「真の自分」を知る必要があります。

新しい価値創出

 「多民族・多文化共生社会」の構築は、多くの市民の個々の生を豊かにすることにつながります。私たち在日同胞は日本に生活の基盤を持ち、共生社会を模索してきた先駆者として、多様な市民と共に手を取り合い、より良い日本社会の創出に尽力します。

 この「多民族・多文化共生社会」の実現のためには、あらゆる地域住民の社会参画の機会が必要です。「共に生きる」概念を日本社会の中で共有し、地域住民としての基本的人権である「地方参政権」を獲得することは、必須の課題であり、継続して運動を展開していきます。

 韓半島に注目すると、昨年来の一連の事態によって、緊張状態は解消するに至っておらず、世界中がその行く末を案じております。南北の分断状態は、在日同胞社会のあり方を今なお歪めています。しかし、これは在日同胞として向き合わねばならない現実であり、私たちの時代にこそ、大きな変革の流れを生み出すことが必要とされています。

 30周年という記念すべき年に本会は、「2007青年ジャンボリー」を開催します。北は北海道から南は沖縄まで500人を超える在日同胞青年が結集し、韓国を訪問します。多くの仲間とともに祖国の大地を踏みしめることにより、自分たちの心の奥底にある「真の自分」を改めて発見し、「新しい価値」の創出につなげたいと思います。

 私たちは青年ジャンボリーが触発するであろう「青年の覚醒」をテコに、在日同胞青年のネットワークを構築し、在日同胞コミュニティーの再生のため、全国の青年会の組織強化に取り組みます。

(2007.2.21 民団新聞)
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