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<土曜セミナー>「在日文学」定着に力…金達寿の生涯を講演
 在日韓人歴史資料館(李成市館長)主催の第102回土曜セミナーが2日、東京・港区の韓国中央会館別館内で行われ、大阪府立大学研究員の廣瀬陽一さんが「金達寿の生涯と活動‐文学と古代史を中心に」と題し講演した。

 金達寿(1919〜97年)は70年代を境に前半生を文学、後半生を古代史という全く異なる分領域で活動、さらに日本社会と在日朝鮮人社会の両方にまたがって活躍した。

 廣瀬さんは金達寿について「日本と朝鮮、日本人と朝鮮人との関係を人間的なものにすることを生涯の課題として活躍した朝鮮知識人と思うようになった」という。

 「幅広い分野で活躍しながら、同時代の朝鮮半島情勢や在日朝鮮人をめぐる諸問題に敏感に反応し、いわゆる1・5世から2世世代が台頭してくる70年頃までは、唯一、在日朝鮮人組織から相対的に自由な立場で日本社会に発言できる、在日朝鮮人だった」

 主な功績については、「文学については『在日朝鮮人文学』という新たな文学ジャンルを作り、定着させたこと、古代史については『帰化人』という言葉に変えて、『渡来人』の普及に大きな役割を果たした」と述べた。

 金達寿が古代史に興味を持ち始めた理由のひとつは、47、8年頃の埼玉県高麗村(現日高市)への旅行や、49年の奈良、京都を旅行したときのことだ。

 特に奈良、京都では「自分の故郷に帰ったような風景が見えると思うようになり、毎年のように旅行するようになった」。そして苗代川出身で、豊臣秀吉の朝鮮侵略時に連れて来られて定住した朝鮮人の子孫を自称する「日本人」の姜魏堂や、88年に京都の高麗美術館を開設した、鄭貴文、鄭詔文との出会いについて説明した。

 廣瀬さんは、自身が取り組み始めた「金達寿研究のきっかけ」や「金達寿の知的活動の意義」などについても語り、33人の受講者たちは、メモを取るなど熱心に耳を傾けていた。

(2017.9.13 民団新聞)
 
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