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在日同胞に「人権賞」…韓国人出稼ぎ労働者支援30年 |
【神奈川】韓国から来日した労働者に寄り添い、横浜で約30年間、通訳、医療など身の回りの世話にあたってきた在日同胞の平間正子さん(81、神奈川シティユニオン執行委員)の「大韓民国人権賞」受賞を祝う会が2月17日、川崎市内で開かれた。様々な国籍を持つ働く仲間や、平間さんと親交の深い河貴明さん(婦人会東京本部会長)もお祝いに駆けつけた。
働く仲間が祝う会
平間さんが韓国人労働者の支援に関わったのは89年。FAX1枚で韓国スミダ電機を解雇された450余人の労働者を代表して4人の女性が来日し、東京本社前で座り込みなどで抗議したときのこと。現場にはいつも平間さんの姿が見られた。日本の労組も支援の輪に加わり、彼女たちは会社側から未払い賃金と退職金を勝ち取った。
当時、平間さんの住む横浜市でも多くの韓国人労働者が就労ビザを持たないオーバースティ状態で働いていた。働き先は港湾での荷役や中華料理店の下働きなど限られていた。不法滞在のため、けがをしても病院に行けない。こうした労働者のため、平間さんは地域の民間病院と連携して民間医療保険「健康互助会」をつくり、代表に。
91年からは神奈川シティーユニオン(村山敏執行委員長)と連携し、解雇・労災・賃金未払いなどの問題に取り組んできた。同労組は職業、雇用形態、国籍などの制限がなく一人でも入れるため、多くの外国人労働者が加わっている。
冒頭、祝う会呼びかけ人を代表して村山執行委員長が「どういう立場の人も生きる権利があるし、助けなければならない。韓国国家人権賞受賞は今後の励みになる」とあいさつした。韓国スミダ争議の時から平間さんと交友のある新谷のりこさんは「平間さんからは会う度、力をもらった。お金より命が大切と言ってくれた」と述べ、自身のヒット曲「フランシーヌの場合」とジョンレノンの代表作「イマジン」を歌った。
平間さんは済州道出身。日本人の船員と結婚してから日本国籍を取得した。カトリックネームの「マリア」から「マリア・オンマ」の愛称で親しまれている。
(2018.3.7 民団新聞) |
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