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共存共栄へ関係再構築を<民団中央・東京合同新年会>来賓の祝辞(要旨)
■□ 日本側

■額賀福志郎・日韓議員連盟会長(自民党衆議院議員)
歴史直視し未来に目

 昨年10月、ソウルでの日韓・韓日議連総会で共同声明を出しました。両国が歴史を直視しながら未来志向の関係を再構築すべきであり、21世紀のパートナーシップ関係強化へ努力していこうという内容です。

 我々の歴代総理は侵略戦争と植民地支配について心を込めて反省し謝罪をしてきました。私たちは、そういう率直な気持ちの上に立ち、今日まで平和国家をめざして努力してきたということを、韓国やアジアの皆様、また世界に理解してもらうよう努力してきました。

 1998年、小渕総理と金大中大統領が東京で会談を行い、小渕総理は韓国国民の皆さんに謝罪し、金大統領は日本が民主主義国家として自由を尊重し文化国家を目指してきたことを高く評価し、新しい韓流ブーム、日韓関係を構築したことは決して忘れません。

 私たちは、そういう流れの中で新しい未来関係を築いていかなければならないと思っています。

 従軍慰安婦関係については、昨年秋のソウルでの議連合同総会の時、各党の代表者とともに朴槿恵大統領と会談する機会を得ました。その際に、「11月に北京で開かれるAPECで日韓両国の首脳がちゃんと話し合いを行い、率直にお互いの気持ちを述べ合ったら」という話をしました。結果的にAPECにおきまして両首脳は、局長クラスに権限を持たせて従軍慰安婦問題についての一定の理解を図る努力をしてきたと聞いています。

 民団や韓国国会議員の皆さん、私たちはいたずらに時間を浪費するわけにはいきません。

 かつて50年前に、朴大統領の尊父である朴正熙大統領と日本の佐藤栄作首相が正常化のために署名したのは6月22日でした。我々はその6月22日までに、お互いに未来志向のかたちで努力をし、日韓首脳会談を開き21世紀の新しい日韓時代を築いていかなければなりません。

 

■河村建夫・日韓親善協会中央会理事長兼会長代行(自民党衆議院議員)
通信使の精神踏襲し協力を

 今年は日韓関係において極めて大事な年だと認識しています。この機を我々お互いの国民サイドが気運を盛り上げ、日韓首脳会談に結びつけていかなければならないと強く思っています。

 ヘイトスピーチは日本にとって恥ずかしいこと。この問題については各政党においても十分に認識しており、早急にやめるよう規制をかけていかなければなりません。

 また、朝鮮通信使は善隣外交の典型的なものです。雨森芳洲翁の思いを我々は踏襲していかなければなりません。そのためにも日韓両国がこれを世界遺産と認め合って本格的に手続きをとらなければなりません。今年は本当にチャンスの年であり、日本側の会長としても本格的な取り組みをしたいと考えています。

 朴槿恵大統領の新年記者会見が12日にあり、国民へのメッセージが発せられましたが、日本、韓国ともに経済再生が最優先です。お互いに課題を沢山抱えていますが、力を合わせていかなければならないと思っています。

 慰安婦問題については、これまでいろいろ議論してきました。今年はもっと突っ込んでお互いに胸襟を開いた率直な話し合いをすれば、必ず解決の糸口が見つかります。朴大統領もいわれていますが、あとは国民目線ではないでしょうか。国民目線をつくりあげるマスコミの力が非常に大きいと思っています。

 そういう意味で、日本各地に組織を持っている民団の皆さんと日韓親善協会が、おたがいに手を携えて、未来志向の関係へ、21世紀の新しい関係へ、お互いにがんばっていくことが大切です。

 そのことにより、我々は両国の首脳の背中を、どんと前に押して、進めようではありませんか。

 

■魚住裕一郎・公明党参議院議員会長
「ヘイト」対策国会でも論議

 民団は日韓の懸け橋として、また草の根の交流の担い手として日韓のために奮闘されていることに敬意を表します。

 本年は戦後70周年、光復70周年、さらに日韓国交正常化50周年という節目の年です。額賀議連会長をはじめとする多くの皆さんと心を一つにして、公明党もしっかりと取り組んでいきます。

 またヘイトスピーチについては、昨年8月の国連人種差別撤廃委員会の勧告もあり、また12月には最高裁判所の決定もありました。これまでに24の地方議会が意見書を採択しています。しっかりこれを受けて国会においても、与党においても、この議論を深めていく決意です。

 多くの課題を抱える日韓関係ですが、民団の皆さんとこの1年連携を深め、韓国との明るい未来を担っていけるようにしたい。

 

■赤松広隆・民主党衆議院議員(前衆議院副議長)
近くて親しい関係構築の年

 日韓関係は極めて重要な関係です。残念ながら政府間の関係は必ずしも良い関係とはいえません。しかし、議員外交、議会外交でしっかりと補っていきたいと思っています。

 まさに謝罪と反省のなかに、しっかりとひとつの区切りをして、そこから新しい日韓関係構築のスタートをきる年が本年だと思っています。戦後70年、日韓国交正常化50周年の今年、最も近くて親しい関係をつくっていかなければならないでしょう。

 韓国側議連の徐会長をはじめ韓国の議員の皆さんたちと連携を強めながら、なんとしても正しい日韓関係をしっかりと構築していきたいと決意しています。

 民主党も日韓友好の先頭に立ち頑張ることを誓います。

 

■志位和夫・日本共産党委員長
村山談話継ぎ慰安婦に対応

 私は、日韓の本当の心の通った友好を築こうとすれば、過去の歴史に正面から向き合い、過ちを真摯(しんし)に反省し、未来への教訓として生かすことが何よりも大切だと考えています。

 最大の懸案となっている日本軍「慰安婦」問題については、被害にあわれた女性の方々の人間としての尊厳が回復される解決が必要であります。

 ヘイトスピーチの問題は、たいへん恥ずかしい問題であり、これが在日韓国人の方々をどれだけ傷つけているか計り知れません。政治が立法措置も含めて、これをなくす断固たる姿勢を示すことが必要であります。

 私は、昨年10月、日韓議員連盟の一員として韓国を訪問し、青瓦台で朴槿恵大統領とお会いし、日韓・韓日議員連盟の合同総会に出席する機会がありました。

 そこでもさまざまな交流がありましたが、日韓両国の国会議員の努力によって立派な「共同声明」が採択されたことを私たちも喜んでいます。

 いろいろ大事な内容が盛り込まれていると思いますが、とくに私は二つの点が大事だと考えています。

 一つは、「村山談話」、「河野談話」を引き継ぐとともに、「それにふさわしい行動を取る」と明記されていることです。もう一点は、「慰安婦」被害者の「名誉回復と心の傷を癒やすための措置を早急に取る」ということが明記されていることです。

 私はこうした「共同声明」が全会一致で採択されたことは、日韓のさまざまな諸懸案の解決に向けての大きな一歩だと考えています。

 最後に、永住外国人の地方参政権の実現の問題について、私たちは超党派で力を合わせ、知恵を絞って、この実現に向けて努力します。

 

■柿沢未途・維新の党政務調査会長
未来に向けて貢献をしたい

 先輩議員が多くを言及しましたので、私自身、最も若い政党の、40代議員として一言だけ強調します。未来志向の日韓関係をつくっていくために力を尽くし貢献します。

 

■福島みずほ・社民党副党首
民団とともに共生社会実現

 民団の皆さんとも一緒に力を合わせて日本を共生社会へと変えていきたいと思っています。

 ヘイトスピーチについては国連人種差別撤廃委員会が勧告を行いました。国会の中に人種差別禁止法案を作る議員連盟があり社民党も参加しています。今国会で人種差別禁止法を成立させるべく頑張っていきたいと思っています。これ以上ヘイトスピーチを横行させてはなりません。

 植民地支配や加害者責任をいうことが、なぜ反日、売国奴といわれなければならないのか。地方参政権を訴えるということをなぜ問題にされるのか。日本社会そのものを変えていくべき時だと考えています。

 いわゆる従軍慰安婦問題は、まさに戦争中の性暴力の問題です。彼女らが名乗りをあげたこと、その思いを、日本社会、日本の政治はしっかりと受け止めるべきだと考えています。

 戦争と差別・排外主義がやってくるのではなく、この日本社会を、地方参政権も含め共生社会に変えていく、そのような未来をつくっていく戦後70年、日韓国交正常化50年。そんな節目を民団の皆さんとつくっていきたいと思っています。

 

■竹下亘・復興大臣(自民党衆議院議員)
震災復興への支援継続感謝

 民団の皆さん方にも、そして韓国の皆さん方にも、東日本大震災からの復興に対しまして今日まで大変温かい、そして力強い支援を受け続けていることに、心から感謝申し上げます。

 残念ながら、まだ復興は道半ばです。なんとしてでもこれを加速して、被災者にはふるさとを取り戻してもらいたい。そのことにむけて我々は懸命に頑張ります。

 新しい年が日本にとりましても、そして民団、韓国の皆さん方にもすばらしい1年になることを祈念しています。

 
■□ 韓国側

■徐清源・韓日議員連盟会長(セヌリ党最高委員)
勇気もって行動の時

 韓日両国の議員がこの場に勢揃いしたことは、両国関係をとても重要視していることを象徴しています。

 安倍総理が何を望んでいるのか、また朴槿恵大統領が何を望んでいるのか、そしてその接点がどこにあるか、我々韓国議員も真摯に考えています。

 両国が抱える問題、とくにヘイトスピーチによって在日同胞がどれだけ苦しんでいるか、その現場の声を聞くために我々韓国議員団が今日、参加しました。

 私は300人の韓国国会議員の中で最も多く当選し、長く議員をしていても、実は65年の韓日国交正常化時には反対闘争をし投獄されたため、国交交渉がどう進んだか、わからない点も多い。

 しかし、そんなことよりも韓日は隣国どうしであり、仲良くすべきだというのが私の日頃の考えです。私の最後の政治人生を両国関係の円満な改善の先頭に立つことが使命だと思い、韓日議員連盟の会長を受けました。

 21世紀は東北アジアの時代です。特に東北アジア地域での韓日協力関係の重要性はどれだけ強調しても足りないくらいです。その意味でも、両国関係は歴史的にも上手くいかなければなりません。現在、難しい状態にありますが、今回の来日では日本政界のリーダーの皆さんとよく話し合い、解決に向けて最善を尽くしていくことをこの場を借りて約束します。

 今年は祖国光復70周年であり、韓日国交正常化50周年となる意義深い年です。この意義深い年を迎えこの間、積み重なった埃を振り払い、韓日関係の質的改善とともに未来ビジョン次元の韓日共通政策立案へ最善の努力をしていきます。

 さまざまな難題もつねに勇気を持って行動すれば、未来を切り開くことができると信じています。皆様も勇気を持って行動していただくことをお願い申し上げます。

 

■金守漢・韓日親善協会中央会会長
英知発揮して大きな転機に

 親愛なる韓国民団中央本部の呉公太団長をはじめとする団員の皆様と在日同胞代表者の皆様、そしてご来場の日本各政党を代表する皆様と各界代表の皆様、本日、このようにともに集まり新年賀礼の行事が開かれることを大変うれしく思います。

 現在の韓日関係は誠に遺憾ながら互いの意思疎通が円滑だとは言えない状態にあります。このような膠着状態は韓日両国の発展にとって、少しも助けにならず、互いが深く省察し一日も早く改善されるよう、切に願うばかりです。

 韓日両国は東西冷戦時代の冷厳な国際情勢と共産主義の脅威の中で東北アジアの孤高な自由陣営の不寝番として、強い理念と堅固な紐帯を共にしてきた格別な盟邦であるばかりでなく、古く、2000余年の古代から文化的交流を続けてきた切っても切れない宿命の同伴者であることを決して忘れてはなりません。

 韓日国交正常化50周年を迎える今年、両国関係が大乗的眼目と英知によって一日も早く円満に収拾され、新たなる友好親善の大きな転機となりますよう心より願ってやみません。

(2015.1.15 民団新聞)
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