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7年目に入る脱北者支援民団センター
都内で開かれた「脱北者交流会」(08年11月)
定着給付金 累計2500万円
ボランティア 20人が奮闘中

 北韓を命がけの思いで脱出し、生まれ育った日本に戻ってきた元在日同胞とその家族の自立を助けてきた「脱北者支援民団センター」が、6月に発足6周年を迎える。同支援センターでは日本政府に対して制度的な支援の必要性を訴えてきたものの、未だに実現していない。脱北者はこれからも増え続けることが予想される。折しも今年は北送開始から50年。

 これまでに日本に入国した脱北者は150人余り。日本政府や脱北者支援のNGOなどを通じて連絡が入ると担当者が空港に出迎え、定着支援金として1人あたり10万円を支給してきた。「あのときの10万円が本当に心の支えになった」という声はいまも事務局に届いている。

 このほか、東京と関西地区で年2回開催している「交流会」でもいくばくかの交通費と日常生活必需品を手渡している。これらも含めた累計の支援総額は2500万円に達した。財源は各地の民団や韓商からのチャリティー募金、篤志家の寄付で賄っている。なかには個人が匿名で100万円を振り込んできたこともあった。

 経済的支援と並んで急ぐのが、住宅の確保と就業先の斡旋という。これらは民団組織を利用した支援ネットワークが頼りだ。これまでには会社経営の団員が社員寮を提供してくれたり、カラオケ店でのアルバイトなど就業先の世話までしてくれたことも。こうした善意の積み重ねを受け、生活保護に頼ることもなく社会人として自立した例もある。

 脱北者が日本での生活に慣れるまでには平均して3、4年はかかっている。特に、北韓で生まれ育った子どもたちは日本語や文化を知らないだけに、支援センターに登録した20人余りのボランティアスタッフは奮闘している。

 ある支援センタースタッフは、「電車やバスの利用方法、シルバーシートの説明、さらにゴミの分別の仕方や銀行での口座開設方法など説明すべきことは多岐にわたります」と話す。

 北送同胞は9万3000人を数えた。7年目に入る支援センターの役割はますます大きくなっている。

望まれる公的保護策

 日本人拉致や核実験、ミサイル発射等により、北韓に対するイメージは極めてよくない。こうした日本社会で、北韓から帰ってきた立場を明かすことは難しい。在留資格「定住者」は就業にあたってなんら問題がなくても、「無国籍」の立場がそれを困難にさせている。支援センターが関わっている脱北者全員に聞き取り調査をしたところ、実に6割以上が無職だったという。

 北韓に家族を残している脱北者は「心配のあまり眠れない」と口をそろえる。さらには北韓で拷問を受けたり、親族の餓死を目のあたりにした体験、さらには監視制度の中で長く息をこらして生活してきたことで受けた心の傷も深い。支援センターと協力関係を結ぶ在日韓国人医師が、「在韓脱北者に比べて精神面と生活の質が不良」と学術調査の結果を明らかにしている。

 在韓脱北者は政府の支援施設「ハナ院」で定着プログラムを受けられるほか、国家からの定着金、住宅提供、就職の斡旋と保護が行き届いている。なにより、外国人という区別を受けないで済む。支援センターでは、民間の立場で「ハナ院」と同じようなプログラムを実施できないかと日本政府に望んでいる。

 支援金の振込先は郵便振替口座00150‐5‐546257「脱北者支援センター」。

(2009.5.27 民団新聞)
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