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<社説>北韓当局に核放棄を訴える
 激動の年と言われる2003年が始まりました。世界の耳目は今、「台風の目」になっている北韓を注視しています。一連の核開発再開問題がそれです。

 北韓は昨年11月、核を放棄していなかったことを明らかにし、国際社会から指弾されましたが、それに飽きたらないのか、今度は寧辺の黒鉛減速炉の封印除去・監視カメラの撤去と1、2カ月以内の核施設再稼働を国際原子力機関(IAEA)に通告し、査察官の追放も断行しました。

■核開発が緊張の原因に

 さらに、核不拡散条約(NPT)脱退やミサイル発射実験の再開など、瀬戸際外交のカードを次々と繰り出しています。これらは韓半島や東アジアに緊張を強いるばかりか、世界平和を脅かすものにほかなりません。

 北韓は91年に韓国との間で非核共同宣言に調印した後、94年には米国と「ジュネーブ合意」など、核を凍結する約束を国家間で結んできました。

 ところが、これらを一方的に反故にしたばかりか、核による恫喝外交を続けています。米国のブッシュ政権は、北韓を「悪の枢軸」と非難し、武力をもってしても北を封じ込めようと躍起になっています。これに対して「戦争になれば米国を火の海に」と北の「労働新聞」は挑発し、自ら一触即発の状況をつくり出す挙に出ました。

 一方、私たちが生活の基盤を置く日本は、北韓と国交正常化交渉を進めたものの、日本人拉致問題に加えて浮上した核問題で交渉は完全に頓挫状態に追い込まれています。

■不信・不安から解放へ

 北韓の引き起こす破滅的な行動は、「在日」を生きるすべての同胞に冷水を浴びせるものでしかありません。事実、日本の「右傾化」に口実を与え、地方参政権問題などの解決を先送りするのに利用されています。日本の植民地支配によって翻弄された在日同胞が、今度は北韓の動向によって肩身の狭い思いをさせられるというのは、慙愧に耐えません。

 平和を求める世界の国々を敵にまわし、戦争への危機的状況をもたらした北韓は、その原因となっている大量殺戮の死の兵器、核そのものを除去し、解決を急がなくてはなりません。

 1カ月後に、韓国では「太陽政策」を継承する盧武鉉大統領が誕生します。安定した南北関係の土台の上に、韓半島に平和を定着させるためにも、北韓の核開発放棄は大前提になります。

 私たち在日同胞は、北韓が一刻も早くNPT脱退宣言を撤回して核査察を受け入れるよう促すと同時に、「核カード」を捨て去り、核にまつわる不信・不安から解放されるよう強く訴えます。そのことが、北韓にとって国際社会の一員として世界から受け入れられる唯一の道であり、食糧問題などの難局を克服する道につながることを重ねて強調するものです。

(2003.01.15 民団新聞)
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