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東京から地方に拡散するヘイト街宣デモに各自治体の首長が懸念を深めている。 川崎市の福田紀彦市長は5月31日、幸区役所で開催された市民との「区民車座集会」に出席し、ヘイトスピーチをあらためて批判した。 市民から認識を問われた福田市長。「聞くたびに怒りを通り越して、情けないと思う。あらゆる差別をする心が起きないように、子どもに教育をするのが大切」と答えた。 これに対して、差別扇動団体は、市内で意趣返しのような福田市長糾弾デモを予定しているという。福田市長は定例記者会見でも「人種だけでなく、国籍だとか、そういったものを排斥する行為そのものが、人間としてちょっと許されないと思っている」とする見解を述べていた。 市内には焼肉店の集まる「コリアタウン」があることから、昨年あたりから数百人規模のヘイトスピーチデモが頻発するようになった。 2月にはヘイトスピーチデモに参加した隊員が、JR川崎駅京浜東北線ホームで居合わせた乗客を、対抗グループの関係者と勘違いして模造刀で切りつける騒ぎがあったばかり。 千葉市の熊谷俊人市長もこのほど、ヘイトスピーチを目的とした市内の施設の使用許可は困難であるとの認識を示した。ただし、ヘイトスピーチ行為そのものを法律などで規制することには、ツイッターで「我が国及び私自身も極力抑制的であるべき」とも強調した。 「ヘイトスピーチ規制議論は、『リベラルな立場が、反リベラルな行為に対して、リベラルで臨むべきか権力によって制限を加えるか』という大変複雑かつ本質的な課題です。自らの主義主張を支える根源的思想に向き合う重要なテーマ。なお、私は政治・行政権力の行使は極力抑制的であるべきとの立場です」 5月10日には近鉄奈良駅前でも外国人排斥を叫ぶヘイト街宣デモが行われた。奈良市内では初めてのできごとだった。 (2014.6.25 民団新聞) |