| 徳恵翁主の遺品寄贈調印式に臨んだ羅善華韓国文化財庁長官(右)と大谷淳文化学園理事長 |
朝鮮王朝最後の王女で、日本に強制的に連れて来られた徳恵翁主(1912〜89年)の遺品を所蔵する文化学園服飾博物館(東京・渋谷区)は6月24日、都内の韓国文化院で遺品の一部である宮廷礼服・生活服7点を韓国に寄贈するための了解覚書(MOU)調印を韓国・文化財庁と行った。これらの遺品が韓国に戻るのは90年ぶり。 文化財庁の羅善華長官はあいさつで、文化学園の大沼淳理事長に対して「韓日友好のため大きな決断をしてくれた。博物館で所蔵しているものが海外に寄贈されるのは異例。今日は韓日の新しいページを開く1日になる」と感謝の意を述べた。 大沼理事長は「ご縁があって徳恵翁主の服を大事な文化財として保管してきた。これを機に親しい関係を築き、文化交流をしていければ嬉しい」と語った。 寄贈された緑の唐衣(朝鮮王朝の女性の礼服)は、当時の最高レベルの王室の遺品だという。このほか裾に金をあしらった赤のスランチマ、濃い桃色のチョゴリ、子ども用パジなど。この日の午後、ソウルの国立古宮博物館に保管された。8月25日から9月6日まで同博物館で一般公開される。 (2015.7.8 民団新聞) |