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<社説>オリニ・ジャンボリーへの誘い
 在日同胞のオリニに民族的な自負心を育んでもらいたいという思いで01年から開催してきた「オリニ・ソウルジャンボリー」が今年、2年ぶりに復活します。

 オリニのジャンボリーは、01年の初開催後、「継続開催してほしい」という声が相次ぐなど、全国的に大きな反響を巻き起こしました。昨年夏には3回目の開催が予定されていましたが、直前になってSARS(重症急性呼吸器症候群)がアジアで猛威をふるったために、やむなく中断するにいたりました。

 その苦渋の選択を乗り越え、今年、ようやく開催にこぎ着けました。多くのオリニの参加を期待しています。

孤立感からの脱出図る

 私たちの子弟の圧倒的多数は、日本の学校に通っています。大阪などの一部の学校を除けば、民族的な教育も保障されておらず、民族教育はもっぱら各家庭にまかされてきたといって良いでしょう。しかし、十分な民族的な教育を受けることができなかった2世世代は、当然ながら子弟に伝える民族素養は心もとないものでした。

 出自を隠して通称名で学校に通い、表面上の仲の良さとは裏腹に、級友に心を開いて自らの心情を吐露することができず、孤立感の中で学生時代を過ごした2世は多いはずです。思春期を経て初めて同胞の友人を得た時に、心からの解放感を覚えた経験はないでしょうか。

 心の孤立感に苛まれ、苦しんだ2世であるからこそ、孤立して生きる悲しさを3世世代に味あわせたくないのです。

 過去2回、オリニたちと一緒に参加した父母は、オリニ同士が屈託なく話を交わし、食事し、遊ぶ姿を見て涙しました。「いつも心の中でしてあげたいと思っていてもできなかったこと。まして母国で…」とジャンボリーが自らの思いをかなえてくれたと喜ぶオモニの姿が印象的でした。

勇気と連帯感をはぐくもう

 今年は8月8日から4泊5日の日程で、ソウル・オリンピックパークテルを宿舎に、オリニ、保護者、運営あわせて600人という規模での開催をめざしています。

 本国のオリニとの交流を育むための小学校訪問は、今年も計画されています。言葉は通じないながらも一生懸命に身ぶり手ぶりでコミュニケーションを図る姿に感銘を受けた父母も少なくありません。また、現在のソウルの街を肌で感じるオリエンテーション、オリニの交流フェスティバルなど、過去2回の蓄積を生かした企画が盛り込まれる予定です。

 夏休みの4泊5日という短い日程です。しかし、密度の濃い交流を重ねたオリニの心には、必ずや「勇気と連帯」「民族的自負心」という芽がはぐくまれると確信しています。

(2004.4.21 民団新聞)
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