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<社説>「地方参政権実現」へ強い意思を
 12月の定例議会で長野市議会が永住外国人への地方参政権付与を決議し、これで長野県内全自治体が意見書を採択しました。神奈川、大阪、奈良、石川県に続いて全国で5番目の100%達成です。民団長野が辛抱強く運動してきた成果です。

長野県での意見書100%達成

 これは、逆風の中でも指導者が熱意を持って回れば勝ち取れるということを証左しています。長野の場合、特に自治体数が全国で北海道についで多く、121自治体もあり、そこにおける100%達成は非常に価値のあるものです。地方参政権という大きな課題を実現させるためには、必ず勝ち取るのだという幹部指導者たちの情熱が何よりも必要です。未採択自治体の多い地方の幹部の一層の奮起が期待されます。

 現在、付与に賛同する全国自治体の意見書等の採択数は、全国約3300自治体中1518自治体に至っています。日本の人口比でみた採択率は75・5%。私たちの大多数が居住する都市部では、534市が決議しており、採択率77・1%です。このように多くの自治体が私たちを同じ住民として認知し、国や国会に早期の法整備を求める意見書を採択しています。

 また、他の自治体が永住外国人住民にすでに住民投票権を付与していることが、長野市議会の決議を促すもう一つの大きな要因となっていることも見逃すことができません。

 同じ住民として、永住外国人に住民投票権を付与し地方自治参与を積極的に許容する自治体が着実に増加しています。昨年1月、滋賀県米原町で初めて付与されてこの2年間ですでに82自治体(12市1特別区52町17村)が私たちに付与しています。この動きは今後益々定着していく傾向にあります。

1月通常国会での再上程へ

 私たちは長い間、地域の「住民」として納税などの義務と応分の貢献を果たし、自治会や町内会、PTAなどの役員も務めています。その居住実態からして、また永住外国人の人権保障の面から、地方自治へ参画できるよう地方参政権を付与すべきだという声はすでに地域社会で広く浸透しています。

「市町村次元の定住外国人の選挙権は憲法の許容範囲内にある」との司法判断が示されてすでに9年が経過します。また付与法案が国会に提出されて5年が経過します。国会は諸般の政治情勢を口実にこれ以上先送りさせてはなりません。自治体意見書にあるように、民主主義のルールに従って早期に法整備をすべきであります。

 私たちは、来年1月下旬から予定されている通常国会での法案の再上程と早期実現を求め、議員や関係機関に対する運動を根気強く進めて行かなければなりません。実現させる強い意思を持続させていけば、地方参政権は必ず勝ち取れるものです。「人権」は誰も否定できない普遍的なものだからです。

(2003.12.24 民団新聞)
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