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民団中央本部三機関長選挙

各立候補者の所見内容

◆◇◆◇◆◇団長立候補者◆◇◆◇◆◇

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河丙鈺(64・現中央本部議長)

　尊敬する顧問、組織先輩並びに中央委員及び中央代議員そして同志の皆さん！

　早春の候を迎えまして、ますますご健勝のことと、お慶ぴ申し上げます。在日同胞社会と民団組織の発展のために、日頃よりご献身されている皆さんに対して、深く敬意を表する次第です。

　この度、民団中央団長選挙に立候補しました。立候補に際しましては、団長職が在日同胞社会を代表する重職のため、熟慮に熟慮を重ねた結果であることは言うまでもありません。

　昨年降って湧いたいわゆる「手形問題」の調査過程で派生した本国事務所の経理間題、すなわち「公金横領問題」は私にとって思い出したくない「濡れ衣」でした。まさしく私にとって「青天の霹靂」だったのですが、真実は必ず証明されて最後には勝つものです。本年１月18日の臨時中央委員会で設置された「調査委員会」がそれを証明してくれました。

　正直に誠実に民団のために34年間、身を削りながら、経済的にも支援をしつつ奉仕して来ました。民団中央だけでも三機関の任員を12年間務めて来ました。

　過ぐる１年間を振り返ってみると、私たち民団は民団本来の仕事を忘れて混乱状態にありましたが、このようなことは二度と繰り返したくありません。

　今の民団は在日70万同胞の求心体であります。祖国の統一を念願しない人はおりません。今こそ在日同胞社会の統合と国籍を超えて朝総連傘下の同胞と和合団結すべきです。

　21世紀に入った民団は、21世紀に見合う民団にならなければなりません。民団の歴史が50年を超えてちょうど転換期にあり、且つ大変な危機にあります。

　今本国では女性アイドル歌手の「バックォ」（変えちゃえ）が大ヒットしていますが、民団を変えていかなければなりません。

　平和で安定した時のリーダーは普通の人でもいいのですが、混乱した時期には、言葉よりも実行力のある強い信念を持った人でなければなりません。団長立候補者、河丙〓を団長に選出して下さいましたら自信をもって職務を遂行してまいります。

　私の所信を簡単に申し上げます。

　一、私たち民団は大同団結して在日同胞社会を結合します。

　二、継続事業として地方参政権を獲得出来る様に尽力してまいります。

　三、民族教育の拡充と在日同胞の文化をつくり、私たち民族のアイデンティティを確立し、後継者を育て世代交代をします。

　四、基本財政を確立して民団の自立運営を図ります。私たちの組織は非生産的ですが、生産性のある組織をつくります。

　五、民族金融機関の統合は、民団が先頭に立って積極的に協力致します。

　六、私たち在日同胞社会も高齢化時代を迎えていますので、老人福祉事業に力を入れます。

　以上簡単に所信の一端をかいつまんで述べましたが、何事も一人では仕事は出来ません。

　多くの団員の皆様方の力をお借りして、21世紀へ向かって役に立つ改革された「民団号」に一緒に乗っていこうではありませんか。

　最後に、諸先輩、同志の皆さんが、私の決意と信念をご理解頂き、ぜひ団長として、奉仕出来る機会を与えて下さるよう、心よりお願い申し上げる次第であります。

　諸先輩、同志の皆さんのご健康とご家庭に幸せあらんことを祈念して、私の挨拶とさせて頂きます。

【略歴】▽生年月日‥1935年９月15日▽本籍‥慶南晋陽郡大谷面丹牧750▽住所‥東京都豊島区池袋２-５-10

【学歴】▽1954年　慶南晋州農林高等学校卒業▽57～60年　日本・東京、法政大学中退

【組織経歴】▽79～85年　韓国民団東京豊島支部支団長▽76～85年　韓国民団東京地方本部執行委員▽88～91年　韓国民団中央本部監察委員▽91～94年　韓国民団中央本部副議長▽94～97年　韓国民団中央本部副団長▽97～　韓国民団中央本部議長（現職）

【事業関係】▽カワミ商会株式会社（代表取締役会長）など三社を経営▽大塚北口総合病院理事長▽韓国ソウルで事業経営

【家族関係】４男１女（長男・次男は病院経営、三男は大学経済学部卒業、父親の会社に勤務、四男は本国高大に修学中、長女は医大インターン中）

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金宰淑(65・現中央本部副団長)

２１世紀の民団創造のために

　私は第一に、民団の流れを正さなければならないという決心に基づいて立候補いたしました。

　昨年10月8日、第51回臨時中央委員会の混乱と分裂の様相をみて、私は組織の流れを正さなければならないと痛切に感じました。

　不名誉な「手形問題」をめぐって数々の誹謗と非組織的な態度・言動が繰り広げられ、民団の組織発展という「公」よりも、自己の欲のみを考える「私」が横行する嘆かわしい状態をみて、怒りを禁じることができませんでした。

　これを正すためには、団員たちが血と汗を流しながら築き上げた伝統に立ち返り、「和合」と「誠実」をもって、改めて「団結」を図らなければなりません。

　民団の50数年の歴史と諸先輩の血のにじむ足跡に照らしてみても、また、民団を守り、発展させなければならないと努力を重ねてきた私の同世代と後輩たちのためにも、民団の流れを正さずにはいられません。

　第二に、民団の新たな活力と発展のために、民団の伝統を受け継ぐ二世、三世の斬新な勢力を結集すべきだという決意に基づいて立候補いたしました。

　これからの民団は、在日同胞の多様な要求を勘案しつつ、これを集約し、具体化していく事業がもっとも重要です。そのためには、一世たちの労苦と伝統を心から尊重しつつも、時代の変化に能動的に対処できる、活力に満ちた二世、三世たちがこれからの民団の推進力となり、在日同胞のための、在日同胞の民団としての役割を果たすには、公正で、献身的で、自発的な二世、三世たちが民団を主導しなければなりません。

　私自身、次の世代たちの求心点となり、産婆役を果たすために全力を尽くします。

　第三に、21世紀の民団は、「開かれた民団」「参加する民団」となるべきだという信念に基づいて立候補いたしました。

　最近の不名誉な「手形問題」や「経理問題」などは、民団運営における公正性と公開性が問題となっていることを示しています。

　これからの民団は、多くの人々が自発的に活動と事業に参加できるよう、開放的でなければなりません。

　また、民団の諸般の活動と事業の意思決定、執行、執行結果は、公開的でなければなりません。

　さらに、民団の活動と事業は、「明朗」かつ「公正」でなければなりません。

　以上のような所信と姿勢に立脚して、次のような政策を実践いたします。

１、参政権を20世紀中に獲得します。

２、民族金融機関の育成・強化を促進します。

３、知的力量を結集した「21世紀委員会」（仮称）を設立します。

４、組織体質を強化し、財政基盤を拡充します。

（１）団員の基本調査を実施し、データ化、ネットワークの構築。

（２）活動者の養成と支部活動活性化。

（３）民団新聞の強化。

（４）「財政委員会」を活性化して基礎財政を確立。収益事業の研究・開発。

５、民族教育・文化活動を強化・振興します。

６、「福祉事業推進委員会」（仮称）を設置します。また「組織功労者会」（仮称）を設置します。

７、「2002年ワールドカップ」共催を成功させます。

　私は以上の政策を公約として掲げ、全国の団員皆さんと肩を組んで力強く着実に推進する決意であり、「21世紀の民団」創造の先頭に立つ所存であります。

　親愛なる組織諸先輩、中央委員、代議員、そして全国団員の皆さん。私に中央団長の大任を付託していただけるならば、40余年にわたる活動経験を土台にした全知力と全精力を注いで、民団発展のための新しい里程標を打ち立てます。

　私・金宰淑にその機会を与えていただけるよう、皆さんのご支持、ご支援をお願い申し上げます。

【略　歴】

▽中央大学法学部卒業

▽歴任‥在日韓国学生同盟中央本部委員長／在日韓国青年同盟中央本部委員長／韓国民団東京都文京支部組織課長／韓国民団中央本部組織局長／韓国民団愛知県本部事務局長／韓国民団愛知県本部団長／韓国民団愛知県本部議長／学校法人名古屋韓国学校校長

現職‥韓国民団愛知県本部顧問／韓国民団中央本部副団長

◆◇◆◇◆◇議長立候補者◆◇◆◇◆◇

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嚴学燮(73・現中央本部副団長)

　その間、民団は権益擁護運動、地方参政権運動などを展開してきたが、国籍条項撤廃、財政確立、後継者育成など課題が山積している。合議制を旨とした民団の三機関制度の中で、議決機関が果たす役割は重大。

　21世紀にふさわしい公正な規約の改正、運用こそ、民団の諸課題を解決する方途である。そのためには多数者のみならず少数者も納得のいく結論を出し、実効性ある会議にする。

　地方の研修会を通じて模擬会議の実施などを取り入れ、秩序ある議事進行、実りある論議が展開される会議運営を図る。

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姜永佑(69・現直選中央委員)

　今日の、情報化・地球化の進む新しい時代に即応できる「創意性ある民団づくり」のために議長に立候補しました。新しくなるためには発想の転換、指導者の意識改革を通じて組織に「新しい風」を送り込まなければなりません。

　私が議長となれば規約や議事運営について研修に努め、公正・迅速・生産的・機能的に議事進行を行います。

【略歴】　立命館大学卒業、京都韓国学校校長、中央民族教育委員長・民族教育委員・規約委員、民族文化教育研究所長、大谷大学講師。

◆◇◆◇◆◇監察委員長立候補者◆◇◆◇◆◇

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洪性仁(64・前大阪府地方本部団長)

　民団大阪地方本部の青年部長、監察委員長、地方団長を歴任した体験を土台に皆様の公僕となり「夢と希望」が共有できる「民団組織」改革と発展に全身全霊を投入し奉仕する。

　公約は（１）不き独立の立場で厳正中立、公明正大な姿勢で団務運営合理化に積極的な支援体制を堅持する（２）「在日」の唯一指導団体として完全開放の組織改善を積極的に提起する（３）権益向上を図り、多くの事業と運動を積極的に展開する（４）「ウリ」大学の創設（５）任務と責務を共有する「団員のための民団」「団員と共有しうる民団」を指向する。

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張煕東(67・現中央本部監察委員長)

　この3年間、私は中央監察委員長として中央本部運営に携わり監察責務を果たしてまいりました。そのなかで、今日の民団運営が団員擁護の組織精神から大きく逸脱していることや、民団を動かす一部任員の意識を大改革しないと民団の将来はないという非常な危機的状況にあることを思い知らされました。この事態は中央に特権が生じ私利優先運営が通されてきたことが要因と判断され、これは監察機能不正常が原因であります。足かせとなるセット出馬をあえて断ち、やりかけの仕事を全うするという強い信念で出馬しました。

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尹隆道(56・現中央本部権益擁護委員会副委員長)

　信頼の確立。これこそ民団が在日同胞社会での指導性と求心力を回復する上で何にも増して重要かつ急務であると私は考えてます。

　高い地位にいる民団指導幹部ほど、公私にわたる清潔性、同胞と組織に対する忠誠と奉仕が求められるのは当然のことです。

　（１）清潔で公正な組織運営。（２）民主的で開かれた民団。（３）誠実で信義ある幹部。

　この３つの視点を堅持し、私自身は（１）事実の正確な把握を優先（２）不羈独立かつ公正な立場（３）愛団精神、是々非々を厳守して監察機関の使命と責任を遂行します。

(いずれも登録受付順)

(2000.03.08　民団新聞)

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