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朴畢稔さん、東京芸大の陶芸博士に

韓国人留学生で連続2人目



陶芸博士となった朴畢稔さん

 東京芸術大学大学院美術研究科で学ぶ韓国人留学生、朴畢稔さん(34)が陶芸で博士号を取得した。陶芸研究領域で同大学院から博士号学位を贈られるのは、昨年の韓国人留学生、金恵貞さんに続いて2人目。

 朴さんは、日本の伝統的な上絵付技法を分析、韓国独自の美的デザインを組み合わせることでさらなる発展の可能性に言及した。朴さんの論文と作品は、審査委員全員の推薦を受け、満票で博士に合格した。

 朴さんは92年、慶煕大学芸術デザイン学部陶芸科を首席で卒業。93年から佐賀県有田窯業大学校で下絵付・上絵付技法を修了、さらに人間国宝の今泉今右衛門氏のもとで修業した。なお、「朴畢稔陶芸展―上絵の世界」と題した個展が13日まで東京の日本橋三越本店で開かれた。

 審査委員(主査)、三浦小兵次教授の話「韓国の陶芸の歴史の中に赤絵(色絵)はなかった。朴さんはそのことに疑問を持ち、有田で華やかな技法を学び、東京芸大で作品と論文の総仕上げをして、博士に合格した。日本で8年間学んだことになる。その熱心さは日本の学生のよい手本となっている。母国に帰り、ますます個性を発揮されることを信じ、期待している」

(2000.03.15 民団新聞)



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