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京都「オリニ土曜学校」

韓学PTAが下支え



昨年の修了式で国民儀礼をするオリニ

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「師親会」が欠かさずに児童を送迎
民族学校入学へのレールにも

 【京都】民団京都府本部(李鉉済団長)の実施する「オリニ土曜学校」を修了して京都韓国学園(王清一理事長、李虎雄校長)に進むという例が、ここ数年、確かな流れとして定着しつつある。今年は3人、一昨年は4人が中等部に入学した。比率的には五、6年生の受講生のうち、実に八割以上に及んでいる。

 同本部の「オリニ土曜学校」は小学校の低学年が中心。五、6年生の該当児童そのものが少ないため、修了者の中から京都韓学に入学する児童の比率が必然的に高くなったようだ。しかし、通算五期で229人の修了生を送り出しているため、今後もこの中から京都韓学入学生が出てくる可能性は高い。

 「オリニ土曜学校」は小学1〜6年生を対象に97年秋、京都韓国学園内に開設された。前・後期にまたがり、1年間に計20回開かれている。毎回、開講時には50人前後が登録し、40人余りが修了証を手にしていく。98年、99年の夏休みには「イルムチャッキ(名前探し)」「コヒャンチャッキ(故郷探し)」と題して韓国への研修旅行を実施してきた。

 「土曜学校」がここまで順調に続いてきたのは、学校とPTA、民団側の絶妙な協力関係があったればこそだろう。

 同本部では京都韓学PTA保護者とOBで構成する「師親会」と協力、毎月第二、四土曜日の開講時間に合わせて、自発的に生徒の送り迎えを担当してきた。 オリニが通ってくる地域は右京、南、伏見、左京など幅広い。このうち、南区担当の権永海氏(50)はこの2年半というもの、50回にわたる送迎を1回も休んだことはない。駐大阪総領事館でも権さんの隠れた功績に報いようと、4月22日に同本部を訪ね、「感謝状」を手渡した。

 同校の李校長は「京都韓学には小学校がないので、『土曜学校』はいわば小学校として立派な役割を果たしている。今年度24人の新入生を迎えることができたのは、子どもたちに民族的なふれあいの場を作ってくれた関係者のたまもので、オリニたちを送迎したアボジたちの惜しみない努力があったからこそでした」と語る。

 同本部文教部の金勝也さんも「学校と手を組んでいる事業が着実に成果をあげているのは、同胞父母の活躍があった」と賞賛している。

 同本部では4月からスタートした李鉉済新執行部のもと、第六期の「オリニ土曜学校」を近く開講する予定。

(2000.05.17 民団新聞)



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