民団新聞 MINDAN
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在日中・高校生対象の「母国体感」

母国夏季学校の参加者募集開始



陶磁器づくりの体験など、
生で韓国の文化に触れる母国夏季学校

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今年も200人を募集

 在日同胞の中・高校生を対象にした母国夏季学校の参加者募集が始まった。今年の母国夏季学校は7月26日から8月4日までの9泊10日間で実施される。同事業は、夏休み期間を利用して母国を訪問し、歴史や文化の学習とともに生の本国を体験することによって、子弟の民族意識高揚に役立てようというものだ。例年、全国から200人近くが参加する人気企画となっている。

 9泊10日の期間中、簡単な韓国語、歴史、伝統音楽、グループ討議など一般教養と独立記念館、料理教室、前線・産業視察などの現場体験学習、特別活動などが行われる。

 このうち4割以上の比率を占めるのが現場体験企画だ。母国を訪問した時にしか体験できない企画を重視している。

 前方部隊を視察して南北分断を実感し、独立記念館では36年間におよぶ日本の植民地支配にもかかわらず誇りを持って闘い続けた民族の不屈の歴史を知ることができる。また、浦項製鉄では「漢江の奇跡」を導いた韓国産業の発展相に直に触れる。

 期間中、3泊は古都・慶州を訪れる修学旅行に当てられる。新羅時代の古墳を巡り、歴史的な文化財を見学する。

 また同胞との交流が少ない中・高校生同士が一堂に集まるため、同世代が抱える共通の悩みについても様々に意見交換できることが人気を呼んでいる要因でもある。短い期間ながら、別れるときには再会を約す姿が印象的で、各地に散在する若年世代を勇気づける側面もある。

 参加費(航空費、宿泊費、現地経費などすべて含む)は出発地によって異なる。民団が重視している事業のため、中央本部、地方本部、支部が参加費の一部を援助しており、最も近い大分が5万4900円、最も遠い札幌が8万9000円となっている。

 参加対象者は日本国内の中・高校に在学中の在日同胞学生(日本出生)。日本籍の学生は居住地の支部に相談する。

 募集人員は中学生70人、高校生130人の合わせて200人。

 夏季学校は、韓日国交正常化後の1966年に開始され、今年で35年の歴史を誇り、すでに1万5000人以上(大学生対象の春季学校含む)の同胞学生が参加している。

 参加の問い合わせは、居住地の民団地方本部または支部へ。

(2000.05.24 民団新聞)



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