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「帰国者」救援訴える

金民柱氏「守る会」関西で講演



 【大阪】北朝鮮帰国者の生命(いのち)と人権を守る会・関西支部の第11回講座が20日、大阪経済大学で開かれ、現代史における数々の重大事件を直接体験した金民柱氏(同会共同代表)が「済州島蜂起、朝鮮戦争、そして朝鮮総連を生きた私の半生」をテーマに講演した。

 今回の講座は昨秋行われた講座の続編で、語り残された在日に至る経緯や北韓へ帰った友人のその後などについて語った。講演に先立って守る会・関西支部の山田文明代表は40余人の参加者を前に「前回の講座に引き続き、今回も北の人権犯罪を世界に訴える新たな出発点としたい」と呼びかけた。

 金氏は、東京に住む父を頼りに57年、下関に密入国した。その後、朝鮮青年同盟、統一評論などで活動したという。当時、いわゆる総連の学習会には一度も出席したことがなく、朝鮮総連との関わりもほとんどなかったために「危険人物」扱いされたこともあったと話した。

 また身内や友人、知人など北に「帰国」した同胞の中でその多くが死に、また収容所に送られた事実などが明らかにされた。

 北韓がなぜ「帰国者」を悲惨な目に遭わせるのかという涙ながらの質問に金氏は「金日成一族から逸脱する人間は、どんな優秀な人間であっても抹殺される」と述べ、「今後も帰国者の命と人権を守るために一致団結しよう」と呼びかけた。

 さらに「救え!北朝鮮の民衆/緊急行動ヘットワーク」(RENK)代表として活動し、志半ばで無念の死を遂げた金英達氏に黙祷が捧げられた。

(2000.05.24 民団新聞)



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