民団新聞 MINDAN
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遺徳しのび追悼のミサ

第31回おたあジュリア祭



顕彰碑前で行われたミサ

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韓国から300人が参加

 伊豆諸島の神津島で31回目を迎える「おたあジュリア祭」が20、21の両日、島をあげて開催された。

 韓国と東京の各教会から集ったカトリック信者で構成される巡礼団300余人と韓日文化交流のために毎年参加している東京韓国学校の生徒らも参加した。

 20日は雨中にもかかわらず共同ミサでおたあジュリアの遺徳をしのんだ。日本側巡礼団長の青山神父は「豊臣秀吉の朝鮮侵略という不幸な歴史の中で、戦災孤児の1人、ジュリアは武将の小西行長に拾われ、数奇な運命の中に信仰心を失わず神津の島に流され亡くなった信念の人でした」とたたえた。

 夜には韓日民族芸能大会が開かれ、山下村長から島をあげての歓迎とジュリア祭にかける韓日相互理解への思いが述べられた。韓日巡礼団長による友好のリボン交換の後、東京韓国学校舞踊団と神津島郷土芸能保存会のメンバーによる演舞が披露された。カトリック信者であった「おたあ」の波乱に満ちた一生を舞踊劇で紹介されたときには多くの参観者の涙を誘った。

 21日には、おたあジュリア顕彰碑のある公園で追悼ミサが行われた後、一行は墓地に献花した。

 韓日文化交流の柱を担った東京韓国学校の金龍満校長は、「300数十年の間、島の人々から遺徳を忍ばれた「おたあジュリア」の存在によって、日韓両国の草の根的交流の場となっていることを大切にしたい。来年は新たな文化を紹介できるよう研究したい」と抱負を述べていた。

(2000.05.24 民団新聞)



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