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教員韓日交流22年の東京郁文館学園

今年から生徒訪問スタート



両校教師の研修会(今年1月)

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9月に8人が訪韓、ホームステイで親睦

 韓国の姉妹結縁校と22年にわたる教師交流を続けてきた東京都文京区にある郁文館学園(棚橋嘉勝理事長、河島正校長)が今年9月から生徒も含めた交流を始める。

 同学園は中・高等学校と国際高校を設置し、学界、政財界の著名人を送り出す創立112周年の歴史ある学校。環太平洋の教育者会議で先代の棚橋勝太郎理事長と親交を深めたソウルの仁昌義塾と78年に兄弟校の関係を結び、以来相互に教師の交流を続けてきた。9月には日本から、1月には韓国から教師を招いて研究会を続けてきた。

 今回は、未来の関係を築く学生にも広げようと今年9月には、同学院の中学生4人、高校生4人が四泊5日間で仁昌義塾を訪問する。生徒は期間中、仁昌義塾の生徒宅にホームステイする。

 また兄弟校を結んだ直後に、同校内に生徒、父母、教師の参加を含めた無学年制の「ハングル講座」も開設し、全校あげて韓国語の習得に乗り出してきた。講座を通じて韓国の大学に進学した生徒もいる。また仁昌義塾でも「日本語クラブ」が設置されている。

 もともと創立者で祖父の棚橋一郎氏は「教育に国境なし」として国籍差別を許さなかったことから、同校には在日韓国人をはじめ外国籍生徒も少なくない。

 このような精神を継承して韓国との交流を着実に広げてきた。しかし、教科書問題などで韓日間が1時期ぎくしゃくした時もあったが、交流を続けてきた。

 今回、仁昌へのホームステイを募集し、8人が決定したが、うち2人は在日同胞。

 棚橋理事長は「直接接することによって心と心の交流ができる」と生徒同士の交流のスタートに当たって、一人ひとりの心に韓国への理解が広がって欲しいと期待を寄せている。

(2000.05.31 民団新聞)



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