「21世紀初」「アジア初」「初の共催」という、世界最大のスポーツイベント、2002年FIFAワールドカップ(W杯)まで、きょう6月7日で724日となった。
在日同胞が多く住む都内のある下町に不思議な寿司店を発見した。
寿司といえば、“純日本”料理のイメージを持つのが一般的だ。この店の屋号も純日本をイメージした京都のある地名から名付けられている。しかし、この店は一風変わっている。
わさびと醤油で食べるのが一般的だが、韓国のコチュジャン(唐辛子みそ)と酢を混ぜた「酢醤(チョジャン)」を備えている。
刺身や寿司をチョジャンでいただくのは、韓国だけではなかった。
この店の常連客には在日同胞が多く、お客様の要求に応えたものだという。
ある日、常連の在日同胞が持参したチョジャンを、その店主が実際に「試食」したところ、帰ってきた言葉は「いける!」と絶賛。以来、この店にチョジャンが常備されることになった。
そして、メニューにはキムチとチャンジャ(韓国風タラの内臓の塩から)も加わった。まさに、土地柄を考慮した、料理の世界での「共生」だ。
キムチは今や日本の中で、韓国料理店や韓国食品店だけでなく、スーパーをはじめ居酒屋や飲食店でも人気メニューとして誇らしげに定着している。
韓国と日本が共催するサッカーの2002年W杯までちょうど2年となった6月1日、東京駅にカウントダウン表示板が設置された。
韓国と日本と在日韓国人のパートナーシップはこんな寿司屋の世界でも深まりつつある。(J)
(2000.06.07 民団新聞)
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