民団新聞 MINDAN
在日本大韓民国民団 民団新聞バックナンバー
「在日大韓蹴球団」今秋結成へ準備進む

セレクション終え、選手選抜作業へ



4回にわたるセレクションを終え、
いよいよ「在日大韓蹴球団」
結成の最終調整に入った
(写真=6月17日のセレクションで)

■□
近くKFAにチーム登録へ

 在日大韓蹴球協会(宋一烈会長)では韓国の国民的全国サッカー大会である、「大統領杯」に出場するため、在日同胞代表の常備チーム「在日大韓蹴球団」(仮称)を今秋にも結成することが確実となった。

 同協会では今年3月から全国の優秀選手を発掘するため、一般公募のセレクション(入団テスト)を毎月1回、計4回にわたって実施した。

 これまで、大学や高校で活躍中の現役をはじめ、元社会人チームの選手、リーグサッカー留学経験者など約50人が応募した。朝鮮総連系のサッカーチームである朝鮮蹴球団や朝鮮大学、朝鮮高校の選手も参加している。

 6月17〜18日に行われた初年度第一次最終セレクションを終え、現在、最終選手選考を進めており、9月頃にチームを正式結成する。

 大韓蹴球協会(KFA)からも正式に大統領杯出場が認められる見通しで、現在、チームの選手登録のほか役員構成の作業を進めている。監督には元日産(現横浜F・マリノス)の山本祐司氏(44)が就くことが決まっている。

 チームは今年秋に結成した後、月1回のペースで強化合宿を行うほか、大統領杯直前の来年3月には、韓国で約一カ月間の特別強化合宿を行う予定だ。

 宋会長は「大統領杯への出場で韓国内に在日同胞を広くアピールできる。将来はKリーグに進む選手も実現する可能性があり、プロサッカー選手をめざす在日同胞の子どもたちにとっても大きな夢となる」と期待を込めている。


■□
「在日大韓蹴球団」のチーム登録
KFAが正式認可へ

 チーム結成の目標でもある「大統領杯」への出場について、大韓蹴球協会(KFA)から、原則的に出場を認める返答を得た。

 在日大韓蹴球協会が「在日大韓蹴球団」の大統領杯出場をKFAに求めていたことに対し、15日に正式な公文で返答してきたもので、「在日大韓蹴球団」が新規に登録可能であることのほか、選手団の登録日、選手団の役員構成などの説明が付記されている。


■□
チームサポートへ「後援会」を発足
初代会長に丁海龍氏

 在日同胞代表の常備チーム「在日大韓蹴球団」(仮称)の結成を進めている在日大韓蹴球協会では、同チームの結成・育成・強化を幅広く支援していくためのサポート的組織「蹴球団後援会」を結成することを決め、10日に開かれた定期総会で承認された。

 初代の後援会長には同協会のOBでもある丁海龍氏(元民団中央本部団長)が務めることになった。

 後援会は、@「在日大韓蹴球団」への物心両面でのサポートA同胞社会にサッカー熱を高めていく―などを目的に、サッカーを愛する全国の同胞らに呼びかけていく。

 後援会員は7月1日から募集を開始するが、会費は一律1万円(年会費)としていくほか、(1)ユニホームやステッカーなどのオリジナルグッズを配布(2)在日大韓蹴球団をはじめKリーグ、Jリーグ選手と関係者とのパーティ開催―などの特典も考えている。

 また、後援会の発足を記念し、7月27日に静岡県でチャリティゴルフコンペを開く。

 初代会長を務めることになった丁海龍氏は「サッカーは在日同胞にとって特別な思いを持つスポーツ。在日同胞の常備チーム結成が実現されることは、私たちOBにとっても感無量のこと。このチーム育成の一助になれればうれしい」と話していた。

(2000.06.21 民団新聞)



この号のインデックスページへBackNumberインデックスページへ


民団に対するお問い合わせはこちらへ