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直木賞に在日2世

金城一紀さん、「GO」で受賞



 第123回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考委員会で直木賞に在日2世の金城一紀さん(31)の「GO(ゴウ)」(講談社刊)などが決まった。授賞式は8月22日に東京の東京会館で開かれる。

 金城さんは埼玉県生まれ。韓国籍の「コリアンジャパニーズ」を自称する。小中学校は民族学校に学び、日本の高校に進学。慶応大法学部卒。九八年に「レヴォリューションNo・3」で小説現代新人賞。今回の受賞作が初の単行本だった。

 金城さんの作品は、元プロボクサーでマルクス信奉者だった父親が、突如朝鮮籍から韓国籍に変更してしまう話がからむ。

 直木賞選考委員の井上ひさしさんは「金城作品は新鮮で生き生きとしている。小説という形式に対する信頼に満ちていて、小説と巡り合ったのがうれしくてしょうがない感じ。1冊目の本だが、その優れた資質に賞を授けることにした」と賞賛した。

(2000.7.19 民団新聞)



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